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この記事の監修者
【経歴】
2013年に看護師免許を取得した後、総合病院にて整形外科や眼科などの混合病棟を経験したのちに、眼科に特化した病院の病棟での業務に従事。
その後は、ご自宅や施設で療養される様々な疾患、背景を持つ方々の日常に寄り添ったサポートのため在宅医療の業務に従事。
急性期から在宅療養まで各ステージでの看護知識を生かし、現在は医療専門でホームページ制作を行う株式会社Method innovationでのディレクター業務に従事。
【資格】
看護師
【経歴】
大学卒業後、ウェディングプランナーとして営業職を経験し、24歳からITベンチャー企業の人事部にて採用・教育などの仕事に従事。採用は新卒・中途の営業職から事務職、クリエイティブ職など幅広い職種の母集団形成から面接実施、内定者フォロー、入社手続き等を行い、教育では研修コンテンツ企画、資料作成、講師育成までを実施。人材開発部立ち上げや、社内の人事評価、従業員満足度調査、社員のメンタルケアなども行っていた。それらの経験を経て、さらに専門性を高めるためにキャリアコンサルタントの資格を取得。
現在も今までの経験・知識を活かしつつ、二児の子育てと両立させながら、株式会社Method innovationのグループ会社である株式会社ドクターブリッジにて人事の仕事に従事している。
【資格】
キャリアコンサルタント
アロマテラピー検定1級
プラクティカルフォト検定1級
ファッションビジネス能力検定1級
ファッション販売能力検定1級
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HSPとは?
HSP(Highly Sensitive Person:高感受性質)とは、物事に対して通常より深く感じ取りやすい傾向を持つ人のことを指します。HSPは、生まれつき神経系が敏感であるため、周囲の様々な刺激に敏感に反応する気質を持っています。
アメリカの心理学者、エイレン・N・アーロン博士が提唱した新しい心理学の概念としてHSPが多くのメディアで取り上げられています。
HSPの影響を受ける人の傾向
HSPの人は、他人の感情を敏感に感じ取るため、人間関係の中でストレスを感じやすい傾向があります。また、大勢の人が集まる場所や賑やかな環境には疲れやすく、静かな場所を好むことが多いです。HSPの人は、自分自身の感受性を理解し、自己管理を行うことが重要です。
HSPの特徴は?
HSPの人は、職場や家庭などで「生きづらさ」「疲れ」「辛さ」を感じやすいという特性を持っています。これは生まれつきの性質とされています。大人になってから「何かが違う」と感じた時、過去の自分を振り返ると、「HSPかもしれない」と気づくことがあります。
HSPの特徴として、アーロン博士が「DOES(ダズ)」と呼んでいる4つの特性があります。
『Depth of Processing:
考え方が複雑、深く処理する』
『Overstimulation:
過剰な刺激を受けやすく疲れやすい』
『Emotional response and empathy:
気持ちの反応が強く、共感力がある』
『Sensitivity to Subtleties:
些細な刺激を感じ取る・感覚が鋭い』
これらの特性のうち、1つでも当てはまらなければ、HSPではないといわれています。
例えば、3つの項目に当てはまった方は内向的な性格である可能性があります。
具体的にこれらの特性を見ていきましょう。
考え方が複雑で深く処理する
- 情報を読み取りすぎて疲れる
- 事象を想像し、深く考える
- 調べものをすると掘り下げが深くなる
- お世辞や嘲笑を見抜けるが、始める前に多角的な視点から考える
過剰な刺激を受けやすく疲れやすい
- 人混みや大音量に苦手意識を持つ
- 映画や音楽、本に感情移入し、感動して涙する
- 些細な言動に敏感に反応する
気持ちの反応が強く、共感力がある
- 他人の感情の変化に敏感で、共感する傾向がある
- 悲しい映画や本に感情移入しやすい
- 他人の機嫌や感情を読み取る能力が高い
些細な刺激を感じ取る・感覚が鋭い
- 強い光や音に敏感
- 煙草の臭いや機械音に敏感
- カフェインや添加物に過敏
HSPは常に周囲に対して敏感なアンテナを張っており、相手の感情をくみ取り、人間関係を維持しようとします。これが積み重なり、ストレスが蓄積されてしまうこともあります。
男女のHSPで違いはある?
男性の場合
- 自分の敏感さを認めることが難しい傾向がある
- 他人から「弱い」「頼りない」と見られることを恐れがち
- 感情を抑えてしまう傾向がある
女性の場合
- 自分の敏感さを自覚しやすい
- 他人から理解されたいという願望が強い
- 感情を表現しやすい
HSPが持つ利点とデメリット
HSPの人が持つ敏感性は、多くの場合、彼らが周囲の状況を細かく認識し、理解する能力を高めています。これは、クリエイティブな仕事や、人々の気持ちを深く理解する必要がある職業においては大きな利点となります。しかし、その反面、感覚刺激やストレスに対する敏感さが高まるため、適切なストレスマネジメントが必要となります。
ここで、HSPの特性とそれに基づく職業適性を表にまとめてみましょう。
特性 | 利点 | デメリット | 職業適性 |
---|---|---|---|
感覚刺激に対する 敏感さ |
環境や人々を 深く理解できる |
ストレスに弱い | アーティスト、 カウンセラー、研究者など |
情緒的な反応の 敏感さ |
人の感情を 敏感に察知できる |
疲れやすい | サービス業、 心理カウンセラーなど |
HSPはどんな人がなりやすい?
セルフチェック
- 自分を取り巻く環境の微妙な変化によく気づく
- 他人の感情に影響を受けやすい
- 痛みに敏感
- 多忙な日が続くと、静かな場所に隠れたくなる
- カフェインにも敏感
- 明るい光や強い匂い、ざらざらした布、サイレンの音に圧倒されやすい
- 豊かな想像力を持ち、空想に没頭しやすい
- 芸術や音楽に深く感動しやすい
- とても誠実で良心的
- ちょっとしたことでも驚いてしまう
- 短時間で多くのことをこなすと混乱する
- 他人の不快をすぐに察知する
- 大量の仕事を頼まれることを嫌がる
- ミスを避けるために心を配る
- 暴力的な映像は避けている
- 周囲の出来事に過敏に反応する
- 日常生活で変化があると混乱する
- 繊細な香りや味、音楽を好む
- 日常生活で安定を求めている
- 仕事や大事な場面でいつもの自分の能力を発揮できない
- 子供の頃に敏感や内向的と思われていた
アーロン博士によれば、この21項目のうち12個以上が該当すると、HSPの可能性が高いとされています。
HSPの人に言ってはいけない言葉
HSP(Highly Sensitive Person)の方々は、感情や刺激に対して非常に敏感で、他人の感情に影響されやすい特性を持っています。感じ方や反応を否定するような言葉は避けましょう。感情の抑えることは難しいのですが、その感受性は大きな強みとなることもあります。「神経質すぎる」といった言葉はHSPの方の特性を理解せず、否定的に映ることもあります。
また、仕事においても前向きな態度が必ずしも容易ではない場合があります。その際に「やる気がない」「態度が悪い」と責めるのではなく、適切なサポートを提供することが重要です。例えば、仕事を段階的に進めたり、深い思考を尊重することで理解を深めることができます。
会話の際に「話がある」と前置きすることで不安を感じる場合もあります。こうした前置きは、不安を引き起こす可能性があるため、自然な流れで会話を始めるように心がけましょう。
HSPの人々は、病気と決めつけられることもありますが、敏感であることは個性となる場合もあります。適切な理解と尊重を持って接することが大切です。例えば、「もっと成長しないとね」という言葉は、HSPの方の敏感さを軽視しているように受け取られることがあります。
感受性に合わせた思慮深いコミュニケーションを心がけることが大切です。言葉遣いや表現に注意を払い、相手の立場や感情を尊重することで、より良いコミュニケーションが築けるでしょう。
HSPの人が向いている仕事
HSPは、物事を深く感じる傾向にある人々の特性を表すものです。彼らは物理的・感情的な感度が高く、彼らの感度は一般的な人々と比較して特異なものがあります。HSPの人々は自分自身と世界に深く関わっており、これは彼らがクリエイティブで思慮深い人々であることを意味します。
しかし、HSPの人々はまた、強い刺激やストレスに対して過敏であるため、職場での適切な環境は彼らの能力を最大限に発揮できる貴重な要素となります。
HSPの特性を活かせる職業の例
クリエイティブな職業:
HSPの人々は一般的にクリエイティブであり、芸術家や写真家、デザイナー、ライターなどの職業は彼らの特性を最大限に活かす上で理想的です。細部への高い注意力と深い洞察力が彼らの作品を独自かつ鮮やかにします。
カウンセラーや心理学者
HSPの人々は豊かな内面的世界と神経系の敏感さを持っており、他人の感情や思考を理解する能力が高く、ここから彼らと深いつながりを持つことができます。
環境や人間関係が合う職場の特徴
静かな環境
高い刺激の少ない職場は、HSPの人々にとって最適な選択肢である。彼らには集中力を保つために穏やかで静かな環境が必要です。
良好な人間関係
HSPの人は人間関係の築き方が得意であり、社会的なスキルを活かせる仕事が向いています。彼らは深い洞察と共感を持っており、これにより他人との良好な関係を築くことができます。
ストレスを最小限に抑えられる仕事環境
理解とサポートのある職場
HSPの人々は物事を深く感じる能力があるため、感受性や感情の深さを理解し、サポートする環境が最適です。
柔軟なスケジューリングができる職場
HSPの人々はしばしば自分自身と世界との深いつながりを感じる時間が必要です。そのため、一日の流れを自分でコントロールすることができる、柔軟な時間割を提供する職場が最適です。
さて、HSPが向いている仕事について理解することは、そのような傾向を持つ人々のキャリア選択を助け、彼らがその能力を最大限に活用することを支援するのに役立ちます。これは、HSPの人が自分自身の感受性と共に生き、刺激的で満足度の高いキャリアを追求することを助けます。
HSPは医療職・看護師に
向いてない!?その理由を解説
HSPが看護師に適していない理由は、看護師の職務には患者さんやその家族とのコミュニケーションが重要な要素となっているからです。このため、ストレスや感情的な状況に頻繁に直面し、HSPの方にとって負担が大きくなる可能性があります。医療現場は刺激が多く、騒音や匂い、明るい光などが多いため、HSPの方にとっては過剰な刺激となり、ストレスを引き起こすことがあります。
また、看護師の職場は女性が主体であり、これによりストレスが増すこともあります。男性看護師も増えてきてはいますが、HSPの方にとっては繊細な性格が要求され、情報を敏感に受け止めやすいため、看護師の仕事はストレスが多いと感じられることがあります。
さらに、看護師業務は看護業務以外の仕事も多く、委員会参加や看護研究、役職の責任も求められることがあります。HSPの方は多くの業務を同時にこなすことがストレスにつながります。周囲が気になる些細なことにも気を配り、時間を要してしまうこともあります。
精神的な緊張が看護師業務では避けられないこともあり、これが長期間続くとHSPの方にとってストレス要因になります。また、仕事を断りにくい性格や周囲への配慮もHSPの特徴であり、看護師としてストレスを感じることが考えられます。周囲の微妙な空気感に敏感なHSPは、他者への気遣いが過剰になり、自己肯定感の低下につながることもあります。
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HSPの治し方
残念ながら、HSPは気質であり、治療法は存在しません。たとえHSPが原因でうつ病などの症状が出ていても、その症状を治療するために薬が使われることがあります。HSPの方を治療する薬は存在してしません。
まとめ
HSPについて、特徴やセルフチェック、HSPの人に言ってはいけない言葉、どんな仕事が向いているのかなどをご説明いたしました。メディアやテレビでもHSPについて取り上げていることも多いですが、もしかして当てはまっているかも?と思ったり、あの人HSPかもと思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
周りの方でHSPの人がいたら、理解してあげるきっかけとなれば幸いです。
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代表取締役 | 清水 太一 |
設立 | 2016年11月1日 |
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