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この記事の監修者
【経歴】
2013年に看護師免許を取得した後、総合病院にて整形外科や眼科などの混合病棟を経験したのちに、眼科に特化した病院の病棟での業務に従事。
その後は、ご自宅や施設で療養される様々な疾患、背景を持つ方々の日常に寄り添ったサポートのため在宅医療の業務に従事。
急性期から在宅療養まで各ステージでの看護知識を生かし、現在は医療専門でホームページ制作を行う株式会社Method innovationでのディレクター業務に従事。
【資格】
看護師
【経歴】
大学卒業後、ウェディングプランナーとして営業職を経験し、24歳からITベンチャー企業の人事部にて採用・教育などの仕事に従事。採用は新卒・中途の営業職から事務職、クリエイティブ職など幅広い職種の母集団形成から面接実施、内定者フォロー、入社手続き等を行い、教育では研修コンテンツ企画、資料作成、講師育成までを実施。人材開発部立ち上げや、社内の人事評価、従業員満足度調査、社員のメンタルケアなども行っていた。それらの経験を経て、さらに専門性を高めるためにキャリアコンサルタントの資格を取得。
現在も今までの経験・知識を活かしつつ、二児の子育てと両立させながら、株式会社Method innovationのグループ会社である株式会社ドクターブリッジにて人事の仕事に従事している。
【資格】
キャリアコンサルタント
アロマテラピー検定1級
プラクティカルフォト検定1級
ファッションビジネス能力検定1級
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「看護師は給料が良いって聞くけど、准看護師はどうなの?」
「准看護師の給料アップの方法は?」
看護師には「正看護師」と「准看護師」の2種類の資格が存在します。
「正看護師」は国家資格ですが、「准看護師」は都道府県が発行する免許であり、国家資格ではありません。
このような違いのある2種類の資格ですが、准看護師の平均年収はどれくらいか気になる方も多いでしょう。
今回は、准看護師の給料を項目別に詳しく解説します。
准看護師と正看護師との違いや給料をアップさせる方法についても紹介するので、是非最後までご覧ください。
准看護師の平均年収は約406.7万円
准看護師の平均年収は約406.7万円で、月給は手当などを含めて約28.7万円です。
税金や社会保険料などが差し引かれると、実際の手取り額はおおよそ22万~25万円程度になるでしょう。
日本の給与所得者の平均年収は約433万円なので、准看護師の給与はやや低めの給与水準です。
准看護師の就業者数は、令和2年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況によると約28.5万人で、給料は勤務先病院や施設の規模や経験、勤続年数によっても大きく異なる状況です。
以下で、年齢や施設規模など各項目別の准看護師の給与について詳しく解説します。
ここで解説するデータに関しては「令和3年賃金構造基本統計調査」を参考にしています。
年齢別 | 准看護師の平均年収
年齢別 | 平均年収 |
---|---|
20~24歳 | 約296万円 |
25~29歳 | 約324万円 |
30~34歳 | 約348万円 |
35~39歳 | 約357万円 |
40~44歳 | 約383万円 |
45~49歳 | 約408万円 |
50~54歳 | 約405万円 |
55~59歳 | 約423万円 |
60~64歳 | 約366万円 |
70歳~ | 約342万円 |
准看護師の平均年収は、約406.7万円です。
20~24歳の場合は働き始めたばかりの1年目の看護師が含まれるため、平均年収が約296万円とやや低めの水準です。
ただし、年齢を重ねるごとに年収は上がっていく傾向で、50代後半の准看護師では年収420万円を超えます。
50〜59歳では、勤続年数が10年以上と長くなることや役職に就いている方が多いことが、平均年収が上昇する要因のようです。60歳を超えると平均年収は約366万円に下がっていますが、これは定年を迎えたことによる雇用形態の変更が原因でしょう。
最近では、65歳まで正社員で雇用を継続できる病院や施設も多く、65歳以降も働き続ける方も増えてきています。
准看護師の平均年齢は50.4歳なので、多くの准看護師が400万円代の年収を得ていることが分かります。
経験年数別 | 准看護師の平均年収
ここでは、准看護師の平均年収を経験年数ごとに比較します。
経験年数別 | 平均年収 |
---|---|
0年 | 約268万円 |
1~4年 | 約343万円 |
5~9年 | 約371万円 |
10~14年 | 約378万円 |
15年以上 | 約397万円 |
准看護師1年目では平均年収は約268万円ですが、経験年数10年目以上の准看護師は約378万円と、1年目と10年目以上では約100万円以上の年収差が見られます。
平均年収には、月収以外にボーナス支給額も含まれます。
1年目の准看護師は入職したばかりであるため、1度目のボーナスは貰えないか、貰えたとして5万ほどの寸志であることがほとんどです。そのため、1年目の准看護師の平均年収は他の世代と比べて大きく下がっています。
2年目からはボーナスが満額支給されることや、夜勤手当などの各種手当も付くため、年収のアップが見込めます。
勤続して15年以上の准看護師の場合は、さらに年収は上がり、約400万円近くとなっています。
准看護師の勤続年数は平均11. 5年であるため、多くの准看護師が約400万円近くの年収を得ていると考えられるでしょう。
施設規模別 | 准看護師の平均年収
准看護師の働く職場は介護施設や病院など施設規模も様々です。
ここでは、准看護師の平均年収を施設規模別ごとに比較します。
施設規模別 | 平均年収 |
---|---|
1,000人以上 | 約419万円 |
100~999人 | 約408万円 |
10~99人 | 約402万円 |
一般的に雇用している職員の数が増えるほど、平均年収も増える傾向です。
准看護師の年収も同様で、「雇用人数10~99人で約407万円」「雇用人数1,000人以上では約442万円」と、雇用しているスタッフ数が増えて、病院や施設の規模が大きくなるほど年収が増える傾向が見られます。
「雇用人数1,000人以上大規模な病院の准看護師」と「雇用人数10~99人以下の小さな規模の病院の准看護師」では、約35万円の年収差がありました。
特に、「1,000人以上」の職員を雇用している大規模な病院や施設の准看護師の平均年収は約419万円と、准看護師全体の平均年収である約406.7万円を大きく上回っています。大規模病院や施設は地域の基幹病院であることが多く、業務が忙しくなりがちですが、高い年収を期待できます。
高い年収を求める方は、職員数が多い病院や施設を選ぶのも良いでしょう。
施設形態別 | 准看護師の平均年収
准看護師は、病院や高齢者施設だけでなく、クリニックや診療所、企業や保育施設などでも働くことが可能です。
ここでは、施設形態別の平均年収を比較します。
施設形態別 | 平均年収 |
---|---|
病院 | 約420万~480万円 |
クリニック・診療所 | 約330万~380万円 |
美容クリニック | 約400万~470万円 |
訪問看護ステーション | 約310万~350万円 |
一般企業 | 約300万~450万円 |
治験関連企業 | 約410万~500万円 |
保育施設 | 約300万~340万円 |
年収が高い施設は、病院や治験関連、自費診療がメインの美容クリニックなどです。
職場によっては、初年度から准看護師の平均年収406.7万円を超える年収も期待できます。
ただし、美容クリニックや治験関連は、正看護師を条件としていることがほとんどです。
療養型病院や有料老人ホームや老健などの介護福祉施設などは、人材確保のため准看護師の応募も可能となっています。
特に郊外にある療養型病院や介護福祉施設などは人材が集まりにくいため、給与水準が高く設定されている傾向です。
急変などが無ければ基本的にゆったり働けるので、郊外にある療養型病院や介護福祉施設などはワークライフバランスを実現しながらも平均年収以上が期待できるでしょう。
都道府県別 | 准看護師の平均年収
ここでは、准看護師の年収を都道府県別で比較しました。
最も高い平均年収を得ている都道府県は「東京都」で約474万円です。
対して、最も低い都道府県は宮崎県で約316万円、東京都との年収差は154万円です。
【都道府県別トップ5】
- 東京都:約474万円
- 和歌山県:約468万円
- 栃木県:約467万円
- 京都府:約464万円
- 静岡県:約460万円
【都道府県別ワースト5】
- 宮崎県:約316万円
- 長崎県:約322万円
- 佐賀県:約336万円
- 大分県:約340万円
- 熊本県:約347万円
都道府県別における准看護師の平均年収は、関東・関西エリアと東北・四国・九州エリアでは大きな差があり、関東・関西エリアは基本給自体が高い傾向です。
九州地方は平均年収が低い傾向ですが、看護師が不足している地方エリアの郊外では、医療提供を確保するためにも好待遇を用意する傾向のため給与水準が上がるケースも見られます。
地方に住んでいる方は、郊外の病院や施設の求人を探してみると、地方エリアでも平均年収が高い求人が探せるでしょう。
勤務形態別 | 准看護師の平均年収
准看護師は「常勤(二交代制・三交代制)」「日勤のみ」「夜勤専従」の勤務形態があります。
ここでは、勤務形態別の平均年収について解説します。
常勤(二交代制) | 約430万~470万円 |
---|---|
常勤(三交代制) | 約420万~450万円 |
日勤のみ | 約400万~450万円 |
夜勤専従 | 約420万~480万円 |
まずは、勤務形態の違いを解説します。
「常勤(二交代制・三交代制)」
9時頃~17時頃までの「日勤」と、16時頃~翌日9時頃までの「夜勤」を繰り返す勤務形態です。
「日勤のみ」
夜勤がない働き方、雇用の際に夜勤なしを条件にする場合では常勤でも「日勤のみ」で勤務できます。
クリニック・診療所や美容クリニックなどの24時間体制でない場合もこの勤務形態です。
「夜勤専従」
基本的に夜勤シフトでのみ働くという勤務形態、高額な夜勤手当が付くので給料が高くなる傾向です。
基本的にスタッフ数が少なく業務負担が重い勤務形態ほど、給与水準が高くなる傾向です。
しかし、各施設や病院によっても左右されるため、「日勤のみ」や「夜勤専従」などの勤務形態だけで給与水準は大きく上昇する訳ではありません。
夜勤が可能な場合は夜勤手当が付くため、比較的年収は上がりやすいので、年収を上げたい方は夜勤がある「常勤(二交代制・三交代制)」「夜勤専従」などの勤務形態を選びましょう。
准看護師の給料は安い?高い?
初任給
ここでは、初めてもらう給料である初任給について解説します。
准看護師の初任給 | 22万円~23万円 |
---|
准看護師の平均初任給は、22万〜23万円です。
ただし、これは総支給の金額であり、総支給から税金や社会保険料が控除されるので、初任給の手取り金額は18万円〜20万円前後になります。
経験のない1年目の准看護師は業務に慣れていないため、スタッフの多い日勤のみから業務を開始します。
そのため、初任給には基本給に通勤手当などの各種手当が付与されていますが、それ以外の多くを占める夜勤手当や残業手当は付与されていません。
夜勤や残業ができるようになれば、その分の夜勤手当や残業手当が上乗せで支給されます。
仕事を覚えてきた3ヶ月目以降には夜勤や残業をすることも増えるので、各種手当分の収入UPが期待できます。
ボーナス
ボーナスは、勤務先の経営状態が安定していてこその「労働の対価」として支給される給与です。
ここでは、准看護師のボーナス・賞与について見ていきましょう。
ボーナス | 平均62.7万円 |
---|
厚生労働省「令和4年度賃金構造基本統計調査」によると、医療機関で働く准看護師のボーナスは平均62.7万円です。
全産業のボーナス支給額の平均は約76.1万円であるため、准看護師のボーナスはやや低い水準です。
ただし、雇用人数が1,000人以上の大規模な施設や病院ではボーナス支給額が約72.7万円となり、全産業のボーナス支給額の平均約76.1万円と比べても見劣りしない程度の金額がボーナスとして貰えます。
月給と同じように、雇用人数の多い規模の大きな施設や病院はボーナス支給額が高くなる傾向なので、高いボーナスを得たい方は規模の大きな施設や病院の求人をチェックしましょう。
時給
准看護師は、正社員だけでなくパートやアルバイトとしても働くことができ、その場合には時給として給料が支払われます。
ここでは、准看護師の平均時給について解説します。
時給 | 平均1,579円 |
---|
令和3年「賃金構造基本統計調査」によると、准看護師の時給は平均1,579円です。
1日8時間働くと12,632円/日になり、週に5日間働いた場合の月収は277,904円です。
正社員で働いた場合は各種手当て込みで28万円程度なので、パートやアルバイトとして働いた場合は正社員と比べると月収がやや下がると予想されます。
さらに、パートやアルバイトの場合はボーナス支給がないか、あっても寸志程度であるため、年収に換算すると約3,330,000円です。准看護師の平均年収は約406.7万円であるため、パートやアルバイトの准看護師の年収は大きく下がると予想されます。
ただし、パートやアルバイトで働いた場合のメリットは、働く時間に融通が利くことです。
「1日4時間」「午前中」などの条件で働くこともできるので、自分のペースで働きたい方はパートやアルバイトで働くことを選ぶ方が多いようです。
転職サイトでは、准看護師の「パート」「アルバイト」の求人も数多く掲載されているので、条件付きで働きたい方は「パート」「アルバイト」の求人を探してみましょう。
夜勤手当
夜勤手当は、看護師の給与の中で大部分を占める手当の一つです。
ここでは、勤務形態ごとの准看護師の夜勤手当について見ていきましょう。
勤務形態 | 夜勤手当 |
---|---|
三交代制:準夜勤 | 平均4,154円/回 |
三交代制:深夜勤 | 平均5,122円/回 |
二交代制:夜勤 | 平均11,286円/回 |
※准看護師のみのデータではありません
日本看護協会の「2022年病院看護実態調査」によると、夜勤手当は上記の表の通りです。
夜勤に入る平均回数は、2交代では4.7回、3交代では7.7回です。
単純に計算すると、2交代では53,044円、3交代では35,713円の夜勤手当が基本給に追加して支払われます。
ただし、これは看護師全体の夜勤手当の平均なので、准看護師の夜勤手当についてはデータよりやや下がる可能性があります。
【求人例 2交代勤務】
- 老健の求人…看護師:12.000円/回 准看護師:10,500円/回
- 療養型病院の求人… 看護師:13,000円/回 准看護師:12,000円/回
准看護師の夜勤手当の具体的な金額については、いくつかピックアップした求人を見てみると、正看護師と准看護師の夜勤手当には夜勤1回につき1,000〜2,000円程度の差がついています。
大規模な病院や施設では夜勤要件を正看護師に限定している職場もあるので、准看護師はすべての病院や施設で夜勤ができるわけではありません。
夜勤が可能かどうか求人をしっかりチェックしておきましょう。
手取り
准看護師の手取り金額はいくらになるのでしょうか。
初任給が仮に22万〜23万円とすると、手取りは18万円〜20万円です。
総支給金額から税金や社会保険料が引かれるので、支給される給料の7〜8割が手取り給与になります。
手元に入る金額は18万円〜20万円ですが、これは初任給で計算している場合です。
業務に慣れてきて夜勤手当や残業代が支給されるようになると、実際の手取り額は22万〜25万円程度になると予想されます。
手取り給料は勤続年数や勤務先の規模が個人の状況によって異なりますが、手取り給与の金額は求人に載っている給与「額面給与」から約2割を引いたものが目安です。
実際に引かれる金額は、提示された給与内容や福利厚生によって異なります。
「額面給与の8割が手取り給与」だと考えて、求人をチェックすると良いでしょう。
【正看護師との比較・違い】准看護師の
給料が安いと感じられる理由は?
看護師には「正看護師」と「准看護師」が存在します。
正看護師は「国家資格」で、 准看護師は「都道府県知事が発行する免許」という大きな資格の違いがあります。
基本的な業務内容は正看護師・准看護師も大きな違いはありませんが、中には正看護師しか行えない業務も存在しているため、准看護師と正看護師では給料面に差が出ることも多いようです。しかし、准看護師と正看護師では給料面に差が出ることも多いようです。
ここでは、准看護師の給料が安いと感じられる理由について、項目毎に准看護師と正看護師を比較しながら解説します。
正看護師との違い①年収
まずは、年収から見ていきましょう。
資格 | 平均年収 |
---|---|
准看護師 | 約413万円 |
正看護師 | 約492万円 |
「令和2年賃金構造基本統計調査」によると、准看護師の平均年収は約413万円で看護師の平均年収は約492万円 なので、年収にすると約80万円の差です。
年収は年齢とともに順調に上がっていきますが、准看護師と看護師の年収を比較すると、ほとんどの年代で20%ほど低い給与水準になります。
看護師と比べると准看護師が病院で働くケースは少なく、看護師からの指示により業務を行うので、管理職などのキャリアアップが難しいことから年収に大きな差が生じているようです。
正看護師との違い②初任給
ここでは、准看護師と正看護師の初任給を比較します。
資格 | 初任給 |
---|---|
准看護師 | 22万~23万円 |
正看護師 | 26万~27万円 |
准看護師の平均初任給は、22万3,200円です。
日本看護協会 「2022年病院看護・助産実態調査」によると、正看護師の初任給は平均26万~27万円です。
准看護師の場合は、月収で4〜5万円低くなります。
業務範囲は同じでも、正看護師は「国家資格」であり、 准看護師は「都道府県知事が発行する免許」という資格自体に違いがあるため、初任給から大きな差があります。
また、正看護師と准看護師では働く施設や病院などの就業場所の傾向にも差があり、「令和2年衛生行政報告例 就業医療関係者 概況」では病院で働く看護師は全体の69.0%に対し、准看護師は35.7%です。
このような、勤務先の違いも初任給や年収に影響していると考えられます。
正看護師との違い③時給
看護師は、正社員以外にもパートやアルバイト勤務など、雇用形態も様々で自分のライフスタイルに合わせて柔軟に変更できます。
パートやアルバイトは、働いた時間数ごとに1時間単位で支払われます。
資格 | 時給 |
---|---|
准看護師 | 平均1,579円 |
正看護師 | 平均1,803円 |
厚生労働省 「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、准看護師の平均時給は1,579円です。
正看護師の平均時給は1,803円 であり、准看護師の平均時給1,579円と比較すると「1時間224円」の差です。
大きな差では無いように感じますが、1日8時間働くとすると「1日で1,792円」の差が生じます。
1日8時間の20日勤務で働くと計算すると、正看護師と准看護師では「1ヶ月35,840円」の差があり、資格の有無によって給与にも大きな差が出てくるでしょう。
ただし、時給の設定は病院やクリニックによっても変わるので、転職サイトなどで高時給の求人を探してみるのもおすすめします。
正看護師との違い④夜勤手当
日本看護協会 「2022年病院看護・助産実態調査」では、看護師の夜勤手当は以下の通りです。
勤務形態 | 夜勤手当 |
---|---|
三交代制:準夜勤 | 平均4,154円/回 |
三交代制:深夜勤 | 平均5,122円/回 |
二交代制:夜勤 | 平均11,286円/回 |
※准看護師のみのデータではない
夜勤に入る平均回数は、2交代では4.7回、3交代では7.7回です。
単純に計算すると、「2交代では53,044円」「3交代では35,713円」の夜勤手当が支払われます。
ただし、これは看護師全体の夜勤手当のデータであり、夜勤手当は各病院や施設で設定できるので、各求人をチェックする必要があります。
介護老人保健施設の求人
夜勤手当…看護師:12.000円 准看護師:10,500円
療養型病院の求人
夜勤手当…看護師:13,000円 准看護師:12,000円
高齢者施設の夜勤専従の求人
夜勤1回…看護師:27,000円 准看護師:25,000円
総合病院の夜勤専従の求人
夜勤1回…看護師: 29,000円 准看護師: 25,500円
施設や病院の求人を見ていくと、夜勤手当は正看護師と准看護師では2,000〜3,000円程度の差がついています。
ただし、夜勤はスタッフの数が少なくなるため、法律上自分で判断することができない准看護師の夜勤は認めていない病院もあります。
正看護師との違い⑤手取り
資格 | 手取り給与 |
---|---|
准看護師 | 18万円~20万円 |
正看護師 | 20万円~23万円 |
准看護師の初任給が20万円~25万円程度とすると、ここから社会保険料や税金などが差し引かれた後の手取りは18万円〜20万円前後になります。
税金や社会保険料が引かれるので、支給される給料の7~8割が手取り給与です。
日本看護協会 「2022年病院看護・助産実態調査」によると、新卒看護師の初任給は平均26万~27万円です。
正看護師の手取り額の目安は、平均20~23万円と考えられます。
正看護師と准看護師では基本給が異なるため、夜勤や残業手当が付いていない初任給でもこのような収入差が見られます。
さらに、基本給を基にして計算されるボーナスや、ボーナスも含めた年収になると、さらに収入差は広がっていくでしょう。
正看護師との違い⑥生涯賃金
厚生労働省が発表している「令和2年度の賃金構造統計調査」を参考にすると、正看護師の生涯賃金は2億1,156万円で、准看護師よりも約2,000万高いことが分かります。
資格 | 生涯賃金 |
---|---|
正看護師 | 2億1,156万円 |
准看護師 | 1億9,300万円 |
国家資格である正看護師は初任給も高いため、生涯得られる賃金も准看護師より高くなります。
また、同じ業務でも夜勤手当などにも差があるため、生涯年収に開きがでます。
准看護師として生涯年収を上げたい場合は、正看護師を目指したり夜勤の回数を増やすなどを考えると良いでしょう。
准看護師で年収600万円を稼ぐのは難しい?
准看護師で年収600万円を達成するのは一般的に難しいとされています。基本給が正看護師に比べて低く、昇給やボーナスも控えめなことが多いためです。また、残業や夜勤手当を含めても年収600万円に達するのは困難です。一部の特別な施設や地域では高い給与を支払う場合もありますが、一般的な病院や介護施設では稀です。高度な資格や豊富な経験があれば給与が上がる可能性はありますが、准看護師の範囲内で600万円を超えることは難しいため、正看護師の資格取得を検討するのが現実的でしょう。
准看護師が給料アップするには?
同じ職場で働いている「看護師」なのに、准看護師の給料が安いと感じてしまう方は多いのではないでしょうか。
ここでは、准看護師が給料アップするための3つの方法について紹介します。
正看護師資格の取得
准看護師が給料アップするためには、正看護師の取得が一つの選択肢として挙げられます。
看護師 | 准看護師 | |
---|---|---|
資格 | 厚生労働大臣認定の国家資格 | 都道府県知事の免許 |
業務遂行条件 | 自分の判断で看護業務を遂行できる | 医師や看護師の指示を仰ぐ必要がある |
看護師と准看護師の大きく異なる点は「看護師は国家資格」「准看護師は都道府県知事が発行する免許」という資格の違いです。
業務範囲に大きな違いはありませんが、資格の違いにより同じ職場で働いていても「業務遂行条件」が異なります。
准看護師は看護業務を遂行するために医師や看護師から指示を受ける必要があるので、「看護師長」などの役職に就くハードルが高く、看護師としてのキャリアアップが難しいといった問題があります。また、看護師として専門的なキャリアを目指したいと考えた時には、上位資格である認定看護師や専門看護師、助産師や保健師は、看護師資格の取得が必須です。
そのため、准看護師は、まずは正看護師の資格を取得する必要があります。
キャリアアップを望まない場合でも、長く働けば働くほど准看護師と正看護師の収入差は広がるので、給与面を考慮すると准看護師から正看護師を目指す方も増えています。
准看護師から看護師を目指す3つのルート
ここからは、准看護師が看護師を目指すための3つのルートについて解説します。
全日制 | 定時制 | 准看護師 | |
---|---|---|---|
教育年数 | 2年 | 3年 | 2年 |
受験要件 |
准看護師資格を有すること |
准看護師資格を有すること |
|
特徴 |
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|
①全日制
准看護師から正看護師に最短でなれるのが「全日制」の特徴です。
どのコースも学校に通っていれば、自動的に正看護師になれるわけではなく、看護師の国家試験に合格する必要があります。
全日制は、最も長い時間勉強時間が確保できることもあり、他のコースと比べると圧倒的に高い国家試験の合格率を誇ります。
ただし、学校に通っている間は働けないため、生活費や学費をしっかりと準備しておく必要があるでしょう。
②定時制
今の仕事を続けながら正看護師になりたい方は「定時制」がおすすめです。
ある程度の給与を確保しながら、正看護師を目指せることが最大のメリットでしょう。
ただし、今の職場のシフト調整なども必要であるため、職場の理解があり、協力を得られるように働きかける必要があります。
③通信制
7年間の実務経験があれば、通信教材による学習と登校による授業を組み合わせた通信制で正看護師を目指すことも可能です。
しかし、自分自身で勉強時間の確保を行わなければ、単位を取得できないので計画的に学ぶ必要があります。
そのため、途中で諦める方も多いので、必ず2年間で正看護師になるという強い意思も必要でしょう。
夜勤の回数を増やす
夜勤手当は看護師の手当の大部分を占めるので、夜勤の回数を増やすことで給料アップを目指せます。
日本看護協会 「2022年病院看護・助産実態調査」では、潤看護師の夜勤手当は以下の通りです。
勤務形態 | 夜勤手当 |
---|---|
三交代制:準夜勤 | 平均4,154円/回 |
三交代制:深夜勤 | 平均5,122円/回 |
二交代制:夜勤 | 平均11,286円/回 |
※准看護師のみのデータではありません
三交代制の準夜勤手当+深夜勤手当の合計よりも、二交代制の夜勤手当の方が高いことが分かります。二交代制の平均夜勤回数は、正社員の場合「4回超〜5回未満」の職場がほとんどです。
月に5回夜勤に入ると、単純に計算すると約56,430円の夜勤手当が得られるでしょう。また、夜勤専従のアルバイトの求人も多く、夜勤1回につき3万円の夜勤手当が得られることも珍しくありません。
手っ取り早く給与アップを目指したい方は、夜勤の回数を増やすことを検討してみましょう。
准看護師の給料に関する
よくある質問
ここからは、准看護師の給料についてよくある質問についてまとめました。
給料は学歴に反映されますか?
准看護師の歴史は古く、戦後復興のなか病院の整備を急ぐ必要があり、当時は高校へ進学する女性が少なく、高卒資格が必要な看護師が十分に確保できなかったため、学歴の条件を中学校卒業に緩和した経緯があります。
そのため、現在でも准看護師の学歴要件「中学卒業」のため、卒業後に准看護師養成学校に入学して准看護師を目指している方も多くいます。
高校卒業後に准看護師養成所で2年の課程を修了し「准看護師」になる方や、別学部の大学を卒業した後に「准看護師」になる人もいます。
准看護師の給料は、基本的には「准看護師」という資格の枠での給与支払いなので、学歴による給与差はほとんどありません。
現在は「正看護師」も高学歴化が進んでおり、「正看護師」の給料は看護大学卒と専門学校卒で年収には多少の差が出ています。
また、学歴がある方が「副師長」「看護師長」などの中間管理職や「看護部長」などの経営幹部へキャリアアップしやすい傾向です。
このように、「准看護師」では業務の特性上、学歴による収入差はほぼありませんが、「正看護師」は収入差が出てきています。
准看護師の将来性は?
准看護師の就業者数は年々減少しています。
正看護師に一本化する動きもあり、准看護師制度継続については長い期間議論が交わされています。
廃止に賛成しているのは「日本看護協会」で、看護師については大卒を基本としたい考えを示しています。
対する「日本医師会」は、地方において看護師の確保が問題であるため、准看護師は地域医療に必要な存在だという意見や、看護師・准看護師・看護補助者の三層構造が最適だと考えから、准看護師廃止に反対しています。
日本看護協会と日本医師会で大きく意見が対立していますが、准看護師学校養成所は2000年の529校から2020年は214校へと半数近くが閉校しています。
准看護師学校養成所がゼロの自治体も増えてきているのが現状です。
今すぐ准看護師制度が廃止されるわけではありませんが、流れとしては准看護師制度が廃止へと向かう可能性が高いので、准看護師の方は今後のキャリアを考えておく必要があるでしょう。
准看護師から正看護師にステップアップするという方法がいくつか用意されているので、前もって正看護師を目指すというのも一つの方法です。
それぞれの状況に合わせて、今後のキャリアを考えてみましょう。
まとめ
今回は、准看護師の給料を項目別に紹介しました。
准看護師の平均年収は約406.7万円で、月給は手当などを含めると約28.7万円です。
勤務先病院や施設の規模や経験、勤続年数によっても准看護師の給料は異なりますが、日本の給与所得者の平均年収は約433万円なので、准看護師の給料はやや低めの給与水準です。さらに、准看護師と正看護師の給料を比べると、准看護師の給料は20%近く低いことが分かりました。
准看護師は看護業務を遂行するためには、医師や看護師から指示を受ける必要があるので、役職に就ける可能性はほとんどありません。キャリアアップを望まない場合でも、長く働けば働くほど准看護師と正看護師の収入差は広がるので、給与面を考慮すると准看護師から正看護師を目指す方も増えています。
給料アップだけを目指すのであれば、転職も有力な選択肢の一つです。
准看護師の給料が低いと感じている方は、給料の良い職場に転職することも考えてみると良いでしょう。
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