医療事務の給料は低い?
安すぎる?医療事務の
平均年収や正社員・パートの
給料まで紹介!

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医療事務の給料は低い?安すぎる?医療事務の平均年収や正社員・パートの給料まで紹介!

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この記事の監修者

キャリアコンサルタント
平井 菜津子
【経歴】
大学卒業後、ウェディングプランナーとして営業職を経験し、24歳からITベンチャー企業の人事部にて採用・教育などの仕事に従事。採用は新卒・中途の営業職から事務職、クリエイティブ職など幅広い職種の母集団形成から面接実施、内定者フォロー、入社手続き等を行い、教育では研修コンテンツ企画、資料作成、講師育成までを実施。人材開発部立ち上げや、社内の人事評価、従業員満足度調査、社員のメンタルケアなども行っていた。それらの経験を経て、さらに専門性を高めるためにキャリアコンサルタントの資格を取得。
現在も今までの経験・知識を活かしつつ、二児の子育てと両立させながら、株式会社Method innovationのグループ会社である株式会社ドクターブリッジにて人事の仕事に従事している。

【資格】

キャリアコンサルタント
アロマテラピー検定1級
プラクティカルフォト検定1級
ファッションビジネス能力検定1級
ファッション販売能力検定1級

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医療事務は、病院やクリニックなどの医療機関で患者の受付や会計、カルテ管理などの業務を行なう職業で、高齢化や医療の高度化に伴い、求人も多く掲載されています。

医療事務として働きたいと考えている方は「給料相場」がどれくらいか気になっている方も多いのではないでしょうか。

今回は医療事務の給料相場や給料を上げるコツを紹介するので、転職や就職の参考にしてください。

医療事務の給料は高い?安い?
平均の月給・時給はいくら?

医療事務の給料は高い?安い?平均給与はいくら?医療事務は女性に人気の職種ですが、給料は良いのか気になる方も多いでしょう。

まずは雇用形態別の給与を紹介していきます。

医療事務の正社員の月給

厚生労働省が発表した「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、医療事務の正社員の平均月給は以下のとおりで、これは常勤の医療事務を対象としています。

学歴 平均月給
高卒 170,000円
大卒 200,000円

高卒の場合、初任給は170,000円が相場で、大卒の場合の初任給は200,000円が相場です。
また「令和4年賃金構造基本統計調査」では、一般の正社員の平均月給は270,000円との調査結果が出ていることから、医療事務の平均月給は一般の平均と比較すると100,000円ほど低くなっています。

勤務先や経験、スキルによっても給与は変動しますが、大規模な病院やクリニックでは、給与が高い傾向にあります。
また、経験やスキルを積んで役職に就くと、徐々に給与も上がります。

残業代は、みなし残業代制を採用している場合が多く、月給に含まれていますが、残業時間がみなし残業時間を超える場合は、残業代が別途支給されるため、月給が上がるケースがあるでしょう。

医療事務の派遣社員の平均時給

「求人ボックス」のデーターを参考にすると、医療事務として派遣社員で働く場合の平均時給は1,254円です。
厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、全職種の非正規雇用労働者の平均時給は1,342円のため、医療事務の派遣社員の平均時給は100円ほど低いことが分かります。

1日7時間の勤務で月20日働くと、月給は175,560円になります。

職種 平均時給
全職種 1,342円
事務・サービス業 1,355円
医療・福祉 1,444円
医療事務 1,254円

求人内容をいくつか確認すると、未経験者の場合は経験者よりも時給が低く設定されています。

経験 平均時給
未経験者 1,500円~1,600
経験者 1,600円~1,700
有資格者 1,600円~1,800

派遣社員として高時給働きたい場合は、資格を取得するか経験を積むと良いでしょう。
また、派遣社員も正社員と同様に働く環境や病院・クリニックの規模の大きさにより、時給は変動します。

医療事務のアルバイト・パートの平均時給

「求人ボックス」を参考に、アルバイト・パートとして医療事務で働く場合の平均時給を調査すると、1,044円でした。

職種 平均時給
一般 1,188円
医療事務 1,044円

また、厚生労働省が発表している「令和4年賃金構造基本統計調査」では、一般のアルバイト・パートの平均時給は1,118円でした。

医療事務として14時間、週5日働くと月収は83,520円です。
アルバイト・パートも正社員や派遣社員と同様に、経験や資格により時給は変わってきます。

求人ボックスに掲載されている内容を確認すると、未経験者の場合は1,000円程度が平均時給で、経験者の場合は1,100円〜1,200円ほどが平均時給です。

医療事務の平均時給は、正社員・派遣社員・アルバイト・パートともに平均時給を下回っていますが、「週末が休みな病院やクリニックが多い」「学歴があまり重視されない」など、女性にとって働きやすい職種です。

【男女別・年代別】
医療事務の平均年収

ここからは、男女別の平均年収と年代別の平均年収を紹介します。

男性の平均年収は3,660,000円女性の場合は2,730,000円です。

性別 年収
男性 3,660,000円
女性 2,730,000円

令和4年賃金構造基本統計調査」の一般の平均年収は男性が「5,410,000円」、女性が「4,370,000円」のため、一般的な職業と比較するとかなり低い年収ですが、資格の有無や経験、残業によっても年収は大きく変わります。
また年齢別で見ても、30代以降は医療事務の方が年収が低いことが分かります。

年齢 医療事務 一般
20代 2,660,000円 2,640,000円
30代 3,010,000円 3,690,000円~
4,490,000円
40代 3,210,000円 4,800,000円~
5,100,000円
50代 3,530,000円 5,400,000円~
5,670,000円

医療事務は未経験や無資格でも働けるため、年収や時給が低くなってしまいますが、「患者から感謝される」「医療に貢献できる」などやりがいを感じられる仕事です。

【地域別】
医療事務の平均年収・時給

「求人ボックス」を参考に、地方別の時給や年収をまとめました。

地域 年収 時給(アルバイト)
北海道・東北 3,590,000円 911円
甲信越・北陸 3,540,000円 947円
関東 3,470,000円 1,024円
東海 3,410,000円 959円
関西 3,590,000円 983円
中国 3,540,000円 949円
四国 3,630,000円 998円
九州・沖縄 2,870,000円 908円

地域別で医療事務の平均時給を調査すると、首都圏の方が時給が高い傾向にありますが、年収は四国や関西の方が高くなっています。

病院の規模や資格の有無でも年収や時給は違ってくるため、働く条件や希望する年収が決まっていれば、転職エージェントなどを利用すると比較的良い条件でスムーズに転職や就職が可能です。

【職場別】
医療事務の平均年収

【職場別】医療事務の平均給与・年収医療事務の平均給与は働く場所によっても変わってくるため、就職や転職をする際は仕事内容も大切ですが、働く場所も重要です。

以下では主な医療事務の就業先の平均給与を詳しく解説します。

一般病院

一般病院精神科や結核病床のみの病院を除いた一般病院の平均年収額は3,300,000円〜3,400,000円です。

賞与を含めると4,100,000円~4,200,000円まで平均年収額が上がります。

総合病院などの規模が大きい施設は平均年収も高く、福利厚生も充実しており、資格取得のバックアップ制度もあるため、スキルを磨きたい方や福利厚生が手厚い場所で働きたい方におすすめです。

個人病院・クリニック

個人病院・クリニック個人病院や小規模のクリニックの平均年収は2,600,000円で、賞与を入れると3,100,000円が相場です。

一般病院よりも年収は下がりますが、少ない人数で働けて人間関係の複雑さが減るため、大勢の方との人間関係構築が苦手な方に向いています。

また、患者とより密にコミュニケーションを取れるため、やりがいを感じやすいでしょう。

国立・公立病院

国立・公立病院厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、公立・国立病院の医療事務の正社員の平均年収は4,650,000円となっており、民間の医療機関の平均年収である4,500,000円と比較すると150,000円高い年収です。

診療報酬請求事務やレセプト管理などの専門職は、一般的な医療事務よりも年収が高く、大都市に近い公立・国立病院の方が、給与水準が高い傾向にあります。

【条件別】
医療事務の平均時給

「求人ボックス」「インディード」「スタンバイ」に掲載されている求人を条件別で検索し、平均時給を算出しました。

条件 平均時給
9時~18 1,300円~
1,500円
午後のみ 1,200円~
1,400円
救急外来受付 1,400円~
1,600円
外来受付 1,200円~
1,400円

アルバイト・パートの平均時給は1,044円のため、フルタイムで働いたり救急外来の受付ができれば、高時給で働けるでしょう。
また、救急外来受付の時給が高い理由は、法律により午後10時〜午前5時までの勤務には、深夜割増手当を支払う必要があると定められているからです。

日中働いている医療事務の約1.25倍稼げるため、高時給で働きたい方は救急外来受付がおすすめです。
しかし、救急外来受付は少ない人数で医療事務作業全般をこなす必要があるので、正確さや気配りなどの高いスキルが求められます。

医療事務の手取りが低い理由

医療事務の手取りが低い理由医療事務の手取りが低い理由は、以下の2つが考えられます。

  • 医療業界のなかでも専門性があまり重要視されていないから
  • 病院の経営にはお金がかかるから

医療事務は資格がなくても就くことができ、専門性があまり重要視されていないため、給与水準が低く設定されている傾向にあります。

医療機関は患者の治療や検査などを収入としていますが、「新型コロナウイルス感染拡大による病院経営状況の調査」によると支出である医療費は高騰しており、赤字の病院は64.5%にまで上ります。

医療事務は検査業務や治療などができる看護師や医師とは違い、直接利益を生み出すことができません。
そのため、厳しい経営状況が続く病院やクリニックでは、資格が必要ない医療事務の給料を上げることが難しい状態です。

医療事務の待遇

医療事務の待遇ここからは、医療事務として正社員で働く場合の待遇を確認していきます。

待遇が良い場所で働きたい方は、総合病院など規模が大きな施設をおすすめします。

ボーナス

ボーナス医療事務のボーナスは、正職員の場合は一般病院で約800,000円一般診療所(クリニック)で約450,000円が目安です。

一般病院の診療報酬請求事務やレセプト管理などの専門職は、一般的な医療事務よりもボーナスが高くなる傾向にあります。

また、勤続年数が長いほど、ボーナス額はアップします。

一般診療所(クリニック)では、規模や経営状況によってボーナス額は異なり、残業や休日出勤が多い場合はボーナス額に反映されるケースもあるでしょう。

ボーナスの算出方法は、医療機関によって異なりますが、一般的には、以下の要素が考慮されます。

  • 基本給
  • 賞与規程
  • 実績
  • 業績
  • 勤続年数

ボーナスの支給時期は医療機関によって異なりますが、一般的には夏と冬の2回に分けて支給されます。

医療事務は、専門性があまり重要視されていないため、給与水準が低い傾向にありますが、厚生労働省による「医師の働き方改革・医療従事者の勤務環境の改善について」が発表されたため、労働環境の改善やボーナスがアップする可能性があるでしょう。

社会保険

フルタイムで働く場合は、社会保険への加入が義務づけられています。

社会保険は「健康保険」「厚生年金保険」「雇用保険」「労災保険」4つの保険の総称で、保険に加入すると万が一のときの保障や将来の生活を安定させることができます。

ただし、短時間勤務の場合や、スタッフが5人以下の個人経営のクリニックなどで働く場合は社会保険に加入できないケースもあります。

社会保険に加入できるかどうかは、以下の条件によって決まります。

雇用形態:正社員、アルバイト・パートなど

勤務時間:1日または1週間の労働時間および1ヶ月の所定労働日数が、通常の労働者の4分の3以上

社会保険に加入できない場合、健康保険料や厚生年金保険料を自分で負担する必要があります。

また、雇用保険や労災保険にも加入できないため、万が一のときの保障が十分に得られない可能性があるので、就職・転職先を選ぶ際は、社会保険加入の可否を必ず確認するようにしましょう。

残業代

医療事務の残業の有無や残業代が別途で出るかどうかは、雇用形態や勤務先により異なります。

病院や診療所などの規模が大きい場合は、残業が発生する可能性が高いです。

正社員の場合は、残業が発生すると残業代が別途支給されるのが一般的ですが、中にはみなし残業として月〇時間(企業により異なる)の残業が基本給に組み込まれているケースもあります。
一方、アルバイト・パートの場合は、残業代が支給されないケースも多いため、注意が必要です。

残業代が支給されるかどうかは、勤務先の就業規則によって異なるため、求人に応募する前には、募集要項や求人票の内容をよく確認しておきましょう。

有給休暇

有給休暇医療事務は、比較的有給休暇の取りやすい仕事と言われます。

ただし、繁忙期は人手不足になりやすいため、有給休暇の取得が難しい場合があります。
特に、毎月末から翌月10日までのレセプト業務が発生する時期は繁忙期にあたり、残業も発生しやすく、有給を取りにくい場合もあるでしょう。

そのため、有給休暇を取得する際には、繁忙期を避けるようにしましょう。
また、早めに有給休暇の申請をしておくと、スタッフ同士のスケジュールの調整がつきやすいため、有給を取得しやすくなります。

勤務形態

医療事務の勤務体系は、雇用形態や医療機関の規定によっても異なってきます。

雇用形態 勤務形態例
正社員 シフト制
救急外来受付の場合は深夜勤務あり
パート・アルバイト 日勤のみ
派遣社員 派遣先の医療機関の勤務体系に従う

正社員の場合は、シフト制で勤務することが多く、あらかじめ決められたスケジュールに従って働きます。
病院や診療所の規模や経営状況によって、勤務時間や休日が異なるでしょう。

パート・アルバイトの多くは、日勤のみの勤務です。
また、週3日程度〜勤務可能な場所も多く、午前のみや午後のみといった希望を出すことも可能です。

派遣社員は、派遣先の医療機関の勤務体系に従って勤務するため、派遣先の医療機関がシフト制を採用している場合は、シフト制で勤務することになります。

医療事務の仕事内容

医療事務の仕事内容医療事務は事務職ではありますが、黙々と作業するだけでなく患者とのコミュニケーションも必要です。

医療事務の仕事内容を把握しておくと、就職や転職する際の職場選びにも役立ちます。
以下では、医療事務の主な3つの仕事内容について詳しく解説します。

受付・窓口業務

医療事務の窓口・受付業務は、患者が来院した際に最初に対応が必要になる業務です。

  • 患者の受付
  • 保険証の確認
  • カルテへの患者基本情報の登録

患者が来院した際には受付を行ない、患者の氏名や連絡先などの基本情報を確認するほか、保険証の保険適用の有無や有効期限をチェックします。

保険証の確認が完了したらカルテを確認し、はじめて来院する患者の場合は患者基本情報の登録を行います。
カルテには、患者の氏名や連絡先などの基本情報のほか、診療内容や検査結果などの情報が記載されているため、個人情報を漏洩しないように注意しましょう。

窓口・受付業務は、医療事務の基本的な業務であり、患者と医療機関を繋ぐ重要な役割を担っています。

会計処理

医療事務の会計業務は、患者が診察を受けた後に行う業務です。

  • 診療内容の確認
  • 医療保険の点数計算
  • 診療費の算出
  • 精算の案内

医療事務は患者の診察が終了すると、診療内容を確認し、医療保険の点数を計算し、診療費を算出します。

医療保険の点数は、診療する内容により変わってくるため、間違いがないか正確に計算する必要がありますが、時間がかかりすぎると患者を待たせてしまうため、スピーディーな業務が求められるでしょう。

診療費の算出が完了したら、患者に診療費の精算を案内しますが、精算は窓口で行う場合と精算機で行う場合があり、近年は精算機を導入している病院やクリニックが多くなっています。

レセプト

医療事務のレセプト業務は、医療機関が治療でかかった医療費の一部を医療保険の保険者である自治体や保険組合などに請求するための業務です。

  • 診療内容の確認・入力
  • 診療費の算出レセプトの作成
  • レセプトの点検
  • 医師の確認
  • 審査支払機関への提出

レセプトは、診療費の請求書であり、診療内容や診療費の合計額などが記載されています。
レセプトの作成が完了したら点検を行い、医療機関の受取額が正確になるように確認します。

レセプトの点検が完了したら、医師へ提出し診療内容に誤りがないかをチェックしてもらい、誤申告がないかの確認が必須です。
医師の確認が完了したら審査支払機関に提出し、審査支払機関によるレセプト内容の審査後に医療費の支払いが決定します。

レセプト業務は、医療事務のメイン業務であり、医療機関の収入を確保するためにも重要な役割を担っています。

医療事務が人気な5つの理由

医療事務が人気な5つの理由平均時給や年収が低い一方で求人数も多く、人気のある職種なのが医療事務です。

ではなぜ、医療事務は人気があるのでしょうか。

ここからは医療事務が人気な5つの理由を紹介します。

景気に左右されない

医療事務が人気な理由として「景気に左右されない」という点が挙げられます。

医療は人々の生活に欠かせないサービスで、景気が悪化しても患者が一定数存在するため、医療事務の需要がなくなることはありません。
また、医療保険制度が整備されている日本では、医療費の大部分は医療保険で賄われています。

そのため、患者の経済状況に左右されにくく、医療事務の需要は安定しています。
また、少子高齢化が進む日本では医療の需要が高まっているため、今後も医療事務の需要はあるでしょう。

しかし、近年ではIT技術の進歩により、医療事務の業務内容や働き方が変化しつつあるため、今後は業務内容に変化があるかもしれません。

ブランクがあっても働きやすい

医療事務はブランクがあっても働きやすく、経験のある人材は現場での即戦力として重宝されます。

医療事務の業務は、専門的な知識やスキルが必要な場合もありますが、基本的な業務は比較的覚えやすく、患者の受付や会計、レセプト作成などの基本的な部分はルーティン化されているため、ブランクがあったとしても、短期間で業務を覚えて仕事に慣れることができるでしょう。

また、医療事務は医療機関の運営に欠かせない仕事ですが、医師や看護師などの医療従事者ほど残業が多いわけではありません。そのため、子育てや介護など、家庭との両立がしやすい仕事のため、ブランクがあっても復帰しやすい環境です。

やりがいがある

医療事務は、医療機関の運営に欠かせない仕事であり、患者の健康を支える重要な役割を担っています。

医療事務として「社会貢献ができた」「患者の役に立った」「専門知識やスキルを身につけられた」など、やりがいを感じるケースがあるのではないでしょうか。
医療事務は、医療スタッフの一員として、患者の健康を支えるという社会貢献ができます。

特に、個人病院やクリニックでは地域に密着した医療を提供しており、患者とも密にコミュニケーションをとるため、地域に貢献しているという実感を得やすいでしょう。

また、医療保険制度や診療報酬に関する知識を身につけることで、医療機関の経営にも貢献できます。

未経験でも働きやすい

医療関係の仕事は安定しており景気にも左右されないため、多くの人が興味を持っています。

しかし、医療現場で働くためには看護師や検査技師など、資格が必要な職業がほとんどです。
そのため、未経験から医療関係の仕事に就きたい人にとっては、ハードルが高いと感じてしまうかもしれません。

しかし、医療事務は、経験や資格がなくても働くことができるため、未経験から医療業界にチャレンジしたい人にとって、大きな魅力となっています。

具体的には、以下のようなメリットがあります。

  • 資格や経験がなくても働けるため、誰でも挑戦しやすい
  • 医療の知識やスキルを身につけることができる
  • 将来性があり安定した仕事

そのため、今の仕事に不満がある人や、新たなスキルを身につけたい人、将来性のある仕事に就きたい人など、様々な人が医療事務に注目しています。

求人数が多い

医療事務が人気な理由として「求人数が多い」という点が挙げられます。

病院や診療所などの医療機関は全国各地に数多く存在しているため、求人数も多くあり診療科も様々です。
少子高齢化や医療技術の進歩により、今後も医療機関の需要は高まっていくと予想されます。

また「医療施設動態調査」によると、2022年末時点での医療施設数は180,396施設で、前年比1,672施設増加しています。

病院は8,205施設となって前年比33施設減少していますが、一般診療所は104,292施設で、前年比1,680施設増加しているため、今後も医療事務の求人は多いでしょう。

女性にとって医療事務が
働きやすい3つの理由

女性にとって医療事務が働きやすい3つの理由医療事務は女性が働きやすい環境のため、人気が高い職種でシフト制のため残業が少なく、ライフスタイルに合わせて働きやすい環境です。また、専門的な知識やスキルがなくても始められるため、未経験からでもチャレンジしやすいというメリットもあります。

医療事務が働きやすい3つの理由を紹介します。

雇用形態を選べる

医療事務の仕事は、正社員だけでなく、パートタイムや派遣社員として働くことができます。

子育てや介護など、ライフスタイルの変化に伴って働き方を変えたいときにも、柔軟に対応できるのが魅力です。

具体的には、以下のような働き方があり、自分のライフスタイルに合った働き方を選べます。

  • 正社員:雇用期間が定められており、通常はフルタイムで働く。
  • パート:雇用期間が定められていない場合が多く、短時間で働ける。
  • 派遣社員:派遣会社に登録し、医療機関に派遣されて働く。

例えば、子育て中はパートタイムや派遣社員として勤務すると、子どもの送り迎えや学校行事などの都合に合わせて働けます。

学歴重視ではない

医療事務の求人では学歴を重視する求人は少なく、「患者の受付や会計」「レセプト作成」など、医療機関の運営に欠かせない業務を任せてもらえます。

これは一定の研修を受けた上で誰でも行えるため、特別なスキルや知識がなくても挑戦できる仕事です。
また、医療機関では、医療事務として即戦力となる人材を求める場合、学力よりもコミュニケーション能力や臨機応変さなどのスキルが重要視されます。

そのため、学歴を問わず、コミュニケーション能力や臨機応変さなどのスキルを身につけた人材は、医療事務として活躍できる可能性が高いでしょう。

日本全国に就職先がある

医療事務は、日本全国に多くの求人があり、経験があればどこでも就職しやすいため、女性に人気があります。

ライフステージや家庭の都合に合わせて、働き方や勤務地を変えたいときにも、医療事務は臨機応変に対応できる職種です。

医療事務への転職を考えるライフスタイルの変化の例としては以下が挙げられます。

  • 結婚や出産を機に、実家近くの病院に転職する
  • 夫の転勤に伴い、引っ越し先の地域の病院に転職する
  • 海外で医療事務の経験を積みたいと、海外の病院に転職する

特に女性はライフスタイルの変化により仕事を諦めるケースが出てきてしまうため、子育てや介護が落ち着けば社会復帰したいと考えている方におすすめの職種です。

【雇用形態別】
医療事務のメリット・デメリット

【雇用形態別】医療事務のメリット・デメリット医療事務は様々な雇用形態があり、自分に合った形態を選ぶことで、より働きやすい環境で勤務ができます。

それぞれの働き方のメリット・デメリットを把握して、自分に合った雇用形態を見つけてください。

正社員

正社員のメリットは収入が安定しており福利厚生も手厚い点です。

一人親世帯や、しっかり収入を得たいと考えている方は正社員が良いでしょう。
また、休日が固定されているケースが多いため、プライベートの予定も立てやすいでしょう。

メリット デメリット
  • 有給・育休・産休の取得が可能

  • 休日が固定されている
  • 社会保険に加入できる
  • ボーナス・退職金がある

  • パートよりも残業が多く発生する

  • 休みが取りづらい

一方で、パートよりも責任を負う立場になるため、レセプトの時期になると残業が発生しやすくなります。

派遣社員

派遣社員は責任も少なく環境が自分に合わなければ、所属している派遣会社に相談し、職場を変更することが可能です。

また、パートよりも時給が高いため、効率良く稼ぎたい方におすすめです。

メリット デメリット
  • 勤務先を変更できる

  • 時給が高い
  • 効率良く働ける

  • 安定しない
  • 継続して勤務できない
  • 手当が出ないケースがある

しかし、派遣の場合は同じ職場に最大3年までしか勤務できないため、スキルアップをするのは難しい環境です。

アルバイト、パート

パートやアルバイトはシフト制が多く、勤務時間に融通がつきやすいため、子育てや介護などをしている方でも働きやすい勤務形態です。

また、勤務時間が短いので、医療事務初心者の方でもゆっくりと経験が積めるでしょう。

メリット デメリット
  • 勤務時間が短い

  • 残業が少ない
  • 未経験でもチャレンジしやすい
  • 時給が低い
  • 人員削減の対象になりやすい
  • 勤務条件によっては保険に加入できない

一方で、月の勤務時間が少ない場合や勤務先の規模により、社会保険に加入できないケースがあり、正社員に比べて保証が良くないケースもあるため、契約時に社会保険に入れるか確認が必要です。

医療事務の給与が上がらない場合
の対処法

医療事務の給与が上がらない場合の対処法医療事務は、専門的な知識やスキルがなくても始められる職種ですが、経験を積むことで給与アップが期待できます。

しかし、中には給与が上がらないことに悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
医療事務として働きながら給与を上げたい場合は、以下の方法を試してみましょう。

経験を積んで昇進する

医療事務を続けながら給料を上げていくには、昇進することが確実な方法です。

昇進するためには、以下のスキルや経験が求められます。

  • 医療事務の基礎知識やスキル
  • 患者や医療スタッフとのコミュニケーション能力
  • リーダーシップやマネジメント能力

昇進のタイミングは勤務先や職種によって異なりますが、一般的には入社後35年程度で主任や係長などの役職に昇進するケースが多いでしょう。

上司や先輩から仕事を引き継ぎ、責任ある仕事を任せてもらったり、リーダーシップを発揮して周囲をまとめたりしながら、日々の業務をこなしていきましょう。
昇進のタイミングを把握して具体的な行動を計画することが重要です。

勤務先と交渉する

直接、勤務先に給与アップの交渉をするのは有効な方法ですが、入社後すぐなどは交渉を控えましょう。

一般的には、年末年始の賞与のタイミングや、入社後3〜5年などの節目で交渉しますが、自身がスキルアップしていることが前提です。

給与アップの交渉の進め方は以下を参考にして下さい。

  • 上司や人事担当者に面談の時間をもらう
  • 自分のスキルや経験をアピールする
  • 給与アップを希望する理由を説明する
  • 具体的な金額を提示する

給与アップの交渉は、上司や人事担当者から「なぜアップするのが必要なのか」という質問が必ずあるでしょう。
そのため、事前に自分のスキルや経験を整理し、給与アップを希望する理由を明確にしておく必要があります。

また、具体的な金額を提示する際には、勤務先の給与体系や給与アップの基準を踏まえて、無理のない金額を設定することが大切です。

条件が良い職場へ転職する

給与アップを検討している場合、より良い環境へ転職するのも一つの手段です。

総合病院などの規模の大きな施設は時給が良いケースが多く、救急外来受付も深夜割増手当があるため、時給が上がるでしょう。

希望する給与が明確な場合は転職エージェントなどを利用すると、自分が求めている条件の転職先を複数提示してくれるため、効率良く転職活動が進みます。

資格を取得する

医療事務は無資格でも働けますが、資格取得すると待遇がアップし、給与も上がっていきます。

医療事務の資格は複数あり、自分が働いている職場に適している資格や、将来のビジョンを明確にしてから取得をしましょう。
また、勤務先によっては資格取得をバックアップしてくれる場合もあるので、上司に相談してみるのも良いでしょう。

ここからは、医療事務のおすすめの資格を紹介します。

メディカルクラーク

医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)は、現在までに90万人以上の合格者が出ています。

試験の受験資格は、年齢、学歴、経験などの制限がなく、未経験者や経験者、転職者など、誰でも受験が可能です。

医療事務技能審査試験を受けると「医療事務の知識やスキルを証明できる」「昇進や給与アップに繋がる可能性がある」などのメリットがあります。

主催:一般財団法人日本医療教育財団

受験資格:なし

試験日程:医科年12回(毎月)、歯科年6回(5月、7月、9月、11月、1月、3月)

試験時間:3時間

試験内容:学科試験(25問)、実技2問)、実技4問)

受験料:7,700円(税込)

合格基準:学科試験、実技のすべての得点率が70%以上

医療事務検定試験

医療事務検定試験は医療事務の基本的な内容を学ぶことができます。

1日3時間の勉強で2ヶ月ほどあれば取得可能なため、医療事務未経験者でもチャレンジしやすい資格です。

主催:日本医療事務協会

受験資格:なし

試験日程:毎月第4日曜日

試験時間:2時間

試験内容:学科試験(正誤問題20問、記述式5問)
:実技試験(医療費の計算2題)

受験料:7,700円(税込)

合格基準:総得点の70%程度が基準

診療報酬請求事務能力認定試験

医療事務の資格の中では特に難しい資格ですが、スキルアップしようと考えている方にはおすすめの資格です。

未経験者の場合は半年程度、経験者の場合でも2ヶ月程度の勉強時間は必要で、レセプトの作成問題が出題されるため、レセプトが苦手な方はしっかり勉強しておきましょう。

主催:診療報酬請求事務能力認定試験

受験資格:なし

試験日程:年2回(7月・12月)

試験時間:3時間

試験内容:学科試験(20問)、実技試験(2問)

受験料:9,000円(税込)

合格基準:学科試験70点以上、実技試験80点以上(各100点満点)

医療事務に関するよくある質問

医療事務在職中の方や医療事務を目指している方にとって、気になることはたくさんあるのではないでしょうか。

ここでは、医療事務に関するよくある質問をまとめました。

疑問点を解消して医療事務にチャレンジしてみましょう。

未経験で始めた場合の給与はいくらぐらいですか?

医療事務未経験の場合、大卒で200,000円程度、高卒で170,000円程度が給与の相場です。
経験を積むと給与もアップしていくため、日々の仕事を丁寧にこなしていきましょう。

異業種からでも転職できますか?

医療事務は異業種からの転職が可能です。
医療事務は、医療機関における受付業務、カルテ管理、診療報酬請求などの事務作業を行う仕事のため、事務処理能力やコミュニケーション能力があれば、異業種からの転職でも十分に対応できます。
また、医療事務の資格を取得すると、転職の際に有利になる可能性があるため、医療事務として働きたい方は資格取得も視野に入れると良いでしょう。

医療事務に就職する方法はありますか?

基本的に未経験・無資格でも就職は可能なため、気になる求人があれば応募してみましょう。
一人で行動を起こすことが不安な方は、転職エージェントを利用すると求人選びから面接のサポートまで行ってくれるため、安心して転職・就職活動ができるでしょう。

医療事務の給料は安すぎるといわれる理由は何ですか?

医療事務の給料が安すぎる・低いと言われるのは、主に事務職の賃金水準が医療従事者の中でも低いことが理由です。また、医療事務は多くの施設で「補助的」な役割とされ、責任の重い医療職や専門職ほど高い評価がされにくいため、給与水準が抑えられる傾向にあります。ただし、経験を積むことで給料アップが見込めたり、医療機関によっては資格手当がつく場合もあるため、収入を上げるためにはスキルや経験の積み重ねが重要です。

まとめ

医療事務の給与相場は雇用形態により異なり、平均と比べるとやや低くなりますが、医療に貢献できたり、患者から感謝されたりとやりがいを感じられる仕事です。

女性にとっても働きやすい環境が整っており、ライフスタイルの変化にも柔軟に対応できる職業です。

給与をアップするには、資格取得やより良い職場への転職などいくつも方法があるため、医療事務として働きたい方は、積極的に求人に応募したり転職エージェントを活用したりしてみましょう。

【医療事務におすすめの
転職サイト】

ハタラクティブ

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https://hataractive.jp/

  • 80%以上の内定率で就職成功率が高いと定評がある
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求人数 約500件(一般事務も含む)
総合評価 4.88/5.0
リクルートエージェント

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  • 全国16ヶ所に拠点があり相談しやすい
求人数 約1,000件
総合評価 4.85/5.0
アポプラスキャリア(調剤事務/医療事務)

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(調剤事務/医療事務)
https://www.medical-job.jp/lp/1804/

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【※登録後には本人確認の電話があります】

求人数 非公開求人5,000件以上
総合評価 4.83/5.0

参考記事:【15選】医療事務に強い転職サイト・エージェントランキング|おすすめの求人を徹底比較の記事はこちら

参考文献

厚生労働省:「令和4年賃金構造基本統計調査

転職サイト:「求人ボックス」「インディード」「スタンバイ

厚生労働省:「新型コロナウイルス感染拡大による病院経営状況の調査

厚生労働省:「医師の働き方改革・医療従事者の勤務環境の改善について

厚生労働省:「医療施設動態調査

一般社団法人日本医療教育財団:「医療事務技能審査試験

日本医療事務協会:「医療事務検定試験

公益社団法人日本医療保険事務協会:「診療報酬請求事務能力認定試験

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設立 2016年11月1日
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