医師の副業は可能?
医療資格を活かせる
おすすめの副業や働き方・
注意点について徹底解説!

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医師は副業ができる?副業する理由は?医師資格を活かしたおすすめの副業を探す方法や注意点まで徹底解説!

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この記事の監修者

かわもと耳鼻咽喉科クリニック 院長河本 光平
かわもと耳鼻咽喉科クリニック
院長 河本 光平

【経歴】
医師であった両親と祖母の存在が開業医を目指すきっかけとなり、高校卒業後、関西医科大学入学関西医科大学卒業後は関西の総合病院や大学病院に勤務。平成28年に尼崎市にてかわもと耳鼻咽喉科クリニックを開院。海外・国内にて多くの学会発表を行い、耳鼻科領域の情報発信と医療技術の追求に力を注ぐ患者の心に寄り添うクリニック目指し、日々一人ひとりの患者と向き合いながら、アレルギー性鼻炎・副鼻腔炎(蓄膿症)・鼻中隔弯曲症などの日帰り手術に力を入れている。

【資格】

医学博士
日本耳鼻咽喉科学会専門医
日本アレルギー学会専門医
難病指定医
関西医科大学非常勤講師

かわもと耳鼻咽喉科クリニック 
ホームページ:
https://www.kawamoto-jibika.com/

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医師という職業は高収入のイメージが強く、副業とはあまり関係がないと考えている方は多いのではないでしょうか。

数ある職業の中では高収入であることは確かに間違いありませんが、近年の副業解禁や多様な働き方の考えが広まった影響もあり、現在では副業を行う医師も多くなりました。

収入面だけでなくキャリア形成のため、またワークライフバランスを重視することを目的としている場合もあり、副業を行う医師それぞれで理由は異なります。

本記事ではそんな医師の副業について、資格を有効に活用できる仕事や副業の探し方、注意するべきポイントなどを踏まえて詳しく解説していきたいと思います。

また、副業を行うにあたってよくある質問などもまとめておりますので、医師としての副業を考えている方は是非参考にしてみてください。

医師は副業可能?

医師は副業可能?

厚生労働省が2018年1月に発表した「副業・兼業の促進に関するガイドライン」によって、医師を含む多くの企業で副業が解禁となりました。

職場によって副業に関する規定は異なるため、どのような職場であっても副業がOKというわけではありません。

医師に関してもこれは同じで、副業や兼業を行いたい場合はまず職場の規定を確認する必要があります。

この見出しでは医師の副業の可否について、医師が副業を行っている割合、そして医師が副業を行っている理由などについて解説していきます。

※参照:厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン」

研修医と公務員医師は副業禁止

研修医と公務員医師は副業禁止

民間企業で働く医師は、職場によって副業の可否が規定によって定められていますが、基本的に研修医と公務員医師は副業ができません。

研修医が副業不可の理由としては、「臨床研修に専念し、その資質の向上を図るように努めなければならない」と医師法によって定められているからです。これにより、アルバイトなども禁止されています。

一方で、公務員医師に関しても地方公務員法や国家公務員法によって職務に専念するべきであると定められており、副業は禁止となっています。

公務員医師として勤務する職場には公的な病院(市立・県立・国立病院等)や、厚生労働省の医療技官、医療自衛官、留置所・刑務所等の施設などがあり、いずれも公務員法が適応され、副業はできなくなっています。

(※独立行政法人である公的な職場の場合はこれに当てはまりません。)

ただし、公務員医師の副業自体は公務員法で原則認められてはいませんが、申請を行い正式に許可を得ることができれば副業を行える可能性があります。

医師の半数以上は副業している

実際に副業をしている医師の数はどの程度なのか、気になる方も多いと思います。

下記の表は独立行政法人である労働政策研究・研修機構から発表されている「勤務医の就労実態と意識に関する調査」から、「前月に勤務した病院の勤務先数」についての回答を抜粋した内容です。

勤務先の数 1ヶ所のみ 2ヶ所 3ヶ所 4ヶ所 5ヶ所
女性 46.70% 25.80% 14.50% 7.20% 5.80%
男性 48.00% 20.40% 14.40% 7.60% 9.60%
全体 47.90% 20.90% 14.40% 7.60% 9.20%

※参照:労働政策研究・研修機構「勤務医の就労実態と意識に関する調査」

上記の内容では勤務先数が1ヶ所のみの医師の数は46.70%となっていて、約半数以上の医師が何かしらの副業を行っていることが分かります。

医師が副業する理由は?

医師が副業をする理由にはどのようなものがあるのでしょうか?

上記でも参照した労働政策・研修機構から発表されている「勤務医の就労実態と意識に関する調査」の内容からご紹介いたします。

1位】収入を増やしたいから(49.1%

回答の半数近くを占めたのが「収入を増やしたい」という理由でした。

医師は高収入のイメージがありますが、それはある程度の経験を積み、職場にも恵まれていた方や開業医などが主になります。

特に若い年代の医師は、医師になるまでに借りた大学の奨学金返済などがあるため、できる限り早めに返したいという気持ちから副業を行う人が多い傾向にあるようです。

逆にある程度の経験を積んだ医師でも、独立開業資金の調達のために副業を行ったり、経験を積むことによって副業の単価が高くなることから、収入を増やすために副業を始めたり、若い頃から継続して行う場合もあります。

【2位】勤務先の指示があるから(36.5%)

2番目に多かったのは、「主な勤務先とする病院から指示を受けて、他院に副業として出勤している」というものでした。

人手不足が深刻化している地域では、他院へサポート役として出勤することも珍しくないようです。

他院へ手伝いに行った場合は副業としてカウントされるため、回答として3割以上を占めている状態です。

【3位】1つの勤務先だけでは生活自体が営めないから(34.4%)

医師は高収入のイメージがあると思いますが、勤務医として働く場合は奨学金の返済などで思った程の暮らしができない、生活がままならない方も多くいます。

独り身であればある程度の生活は営むことは可能ですが、家族を養うとなると生活費が心許ないという医師は少なくありません。

このように「生活にゆとりを持たせたい」「生活自体が営めない」という考えから、副業を行う医師も多いことが分かりました。

【4位】人出不足の専門病院から要請があったから(33.4%)

回答数の第2位にあった「主な勤務先とする病院からの指示」と若干内容が被りますが、こちらは他院からの要請によるヘルプ出勤です。

専門とする分野によってヘルプの有無は分かれますが、人手不足が深刻化している地域ではヘルプの要請が来ることが多くあります。

副業を増やして稼ぎたいと考えている方にとっては良い副業先かもしれませんが、こういった要請の多い地域の場合は主な勤務先として働いている病院でも人手不足に悩まされているケースも多いため、一長一短であると言えるでしょう。

【5位】自分が活躍できる場を広げたいから(17.7%)

主に勤務している病院だけでなく、様々な場で活躍したいという考えから副業を行っている医師も数多くいます。

確かに一つの職場では経験できないことがあっても、色々な環境で副業を行うことで新しい発見があったり、多くのことが経験できるため、活躍の場を広げたいと考える医師にとっては有効な働き方です。

【その他の回答】

副業を行うその他の回答としては

  • 「様々な分野の方との人脈を広めるため」
  • 「現在の仕事で身に着けたスキルや知識を活用するため」
  • 「複数の病院で知識・技術を習得するため」
  • 「複数の勤務先を持ち、様々な場所で短時間勤務を行う方が良いから」
  • 「時間にゆとりがあり、有効に活用したいから」

などがありました。

※参照:労働政策研究・研修機構「勤務医の就労実態と意識に関する調査」

医師資格を活かせるおすすめの
副業8選

医師資格を活かせるおすすめの副業8選

医師が副業を行う場合におすすめなのが、医師資格を活かして働ける副業です。

医師資格が必要となる副業は、資格自体が高難度である分、一般的な副業に比べて単価が高く設定されている傾向にあります。

この見出しでは医師資格を活かして働くことができるおすすめの副業を8つご紹介していきます。

それぞれの副業のメリット・デメリットも合わせて解説していきますので、医師資格を活かした副業をお考えの際は是非参考にしてみてください。

定期非常勤

医師の副業の中でもメジャーなのが定期非常勤です。

主な勤務先となる職場とは別の医療施設で定期的に働くことで、副業としての報酬をもらう形になります。

勤務する施設によって変わることもありますが、基本的には患者の診察・診療を任せられる場合が多いです。

定期非常勤は安定して仕事を得られる他、勤務する先によって様々な症例を経験することができるため、自身の経験やスキルアップに繋がるところがメリットと言えるでしょう。

一方で、デメリットとして挙げられるのは勤務時間や出勤する曜日が固定されることでライフスタイルに大きく影響する点です。

安定して仕事が得られる分、仕事を行う時間を決められてしまうので「時間を自由に使う働き方」は難しくなります。

在宅での勤務も出来ない点もデメリットの1つと言えるでしょう。また、1週間に32時間を超える勤務を行ってしまうと非常勤ではなく常勤医師として扱われてしまうため、勤務は1週間32時間未満が限界になる点に注意が必要です。

 

スポットでの勤務

スポットでの勤務

定期非常勤と対をなす形の働き方がスポット勤務による副業です。

出勤の曜日などが固定される定期非常勤とは異なり、単発で別の施設に勤務することで副業収入を得られます。

スポット勤務では主に常駐医師が不在の際の代診が業務となります。

常駐医が不在となるのはその医師の休暇中や年末年始などの連休、学会出席時など様々です。

スポット勤務の最大のメリットは自分の空き時間を有効に活用できる点にあります。

定期非常勤では勤務時間や曜日を先に固定されますが、スポット勤務であれば自分の都合を考慮して働くか働かないかを決めることが可能です。

自分の空き時間が不定期であっても働けるため、ライフワークバランスを優先することができます。

また、スポット勤務の募集をかけている職場は急募であることも多いため、副業としての単価(時給や報酬額)が高くなる傾向にある点もメリットの一つです。高いところでは当直一回の勤務で100,000円を超える報酬をもらえることもあります。

一方でスポット勤務のデメリットは、単発の勤務の募集がないこともあるため仕事が安定しない点と、単発であるため勤務の度に仕事内容や勤務先が変わってしまう点です。

また、定期非常勤と同じく在宅での勤務は基本的に不可なので、その点も注意が必要になります。

 

医療系セミナー講師

医療系セミナー講師自分の医師としての経験や知見を活用しつつ、様々な仕事に繋げられる可能性がある副業が医療系セミナー講師です。医療系セミナー講師は主に製薬会社や企業などから依頼を受けたり、自身でセミナーを開いて医療に関わる経験や知識を参加者に伝えるのが仕事になります。

この副業では自分の経験や知見を活かして働ける点と、一定の条件を満たしていれば報酬が高額になりやすい点、そして知名度を上げられる点がメリットです。

報酬が上がりやすくなる条件は、トレンドとして注目されている分野の研究をしている場合や、自分が専門とする分野の書籍や論文を発表していたりすることです。

報酬の単価が上がると2時間程度のセミナーで100,000円程度の報酬を得られることもあります。

さらにセミナー講師として知名度が上がっていけば、他の企業や製薬会社から依頼が舞い込んだり、書籍出版の依頼が来る可能性もあり、様々な仕事に繋がるのも大きなメリットと言えるでしょう。

一方で、セミナー講師を副業にするデメリットとして挙げられるのはセミナー用の資料を作成するのに時間や労力を要する点と、製薬会社や企業からのセミナー講師としての依頼を受けるのが難しい点です。

基本的にセミナー講師の副業は自身に専門性の高い知識や経験、またそれに関する実績などが無ければ依頼されることがほとんどありません。自分自身で会場を押さえてセミナーを実施する方法もありますが、その場合はセミナー参加者を集める必要があり、参加者を集めることができなければ赤字になる可能性もあります。

また、セミナー講師として参加者に満足してもらうためには医療分野の知識や経験だけでなく、コミュニケーション能力やトーク力なども求められるため、クリアすべきハードルが多くなります。

 

オンライン診療

Zoomを始めとするオンラインでの会議ツールを活用して、医師がWEB上で診療を行うのがオンライン診療の副業です。

禁煙外来や睡眠障害外来、美容皮膚科などの自由診療を主に取り扱う医院で行われていることが多く、副業の中でも在宅で勤務が可能な点から、近年人気を集めている副業となっています。

オンラインでの仕事になるため、全国各地の仕事に対応が可能である点や勤務時間の調整がしやすい点がメリットです。

通勤時間もなく、夜の時間帯にも働けるためスキマ時間を利用した働き方も可能になります。

ただし、自宅にインターネット環境・PC・WEBカメラなどの設備が必要であることや、オンライン診療は医師の副業の中でも競争率が高いものになるため、求人を出稿している企業から採用されるハードルが高くなっている点には注意しましょう。

 

医療系記事の執筆・監修

医療系記事の執筆・監修医療系記事の執筆や監修は医師としての知識や経験を活かせるおすすめの副業の1つです。

過去に社会問題にもなった「間違った見解の医療系記事」を掲載しないために、近年WEBサイトで医療系記事を執筆する際には、医師資格を持つ方に発注するのが主流となっています。

医師の他にも薬剤師や管理栄養士、理学療法士や看護師などが執筆・監修を行うこともありますが、医学的分野では医師が重宝される傾向にあるのが特徴です。

近年ではライター希望の方が多くなり一般的な記事の執筆単価は低くなっている傾向ですが、医師は信頼性の高い専門的な知識や経験・実績などの情報を記載した記事が執筆・監修できるため、単価を比較すると非常に高く設定されています。

主に執筆の業務は発注企業から与えられた内容について一から記事を書くのが一般的で、文章や構成はある程度自分で考えることが多いです。

監修の場合は別のライターが作成した記事をチェックし、情報の誤りなどがないかを調べます。

執筆の場合は文字単価3円〜10円程度であることが多く、監修では1記事あたり5,000円〜50,000円程度の単価になることが多いです。

医療系記事の執筆の副業のメリットは在宅での仕事が可能な点と、文字や記事の単価を交渉しやすく報酬を上げやすい点があります。

デメリットは自分でこうした案件を見つけるのが難しい点と、執筆に充てる時間を時給で換算した場合、他の診療系と比較して少々低い傾向にある点です。

自分で案件を見つけることが難しい場合が多いため、この副業を行う場合は医療記事を取り扱うメディアに直接応募したり、クラウドソーシングなどのサービスを利用して仕事を受注するのが良いでしょう。

 

医療翻訳

医療機器のマニュアルや学会の資料、医療論文といった文書を日本語から英語、あるいは英語から日本語に翻訳するのが医療翻訳の副業です。翻訳の副業は一般の方でも可能な仕事ですが、医療翻訳になると専門的な知識や言葉が数多くあるため、普通の翻訳よりも難易度が高くなっています。

そのため需要の高い副業となっており、単価も高めに設定されているため、医師によくおすすめされる副業です。

在宅で仕事が可能であるため、仕事を行う場所を選ばずに働けるのも大きなメリットと言えるでしょう。

 

コンサル

コンサルティングと聞くと医師の副業としては少しハードルの高いイメージがあるかもしれませんが、自分の知見や経験を活かすのにはピッタリの仕事です。

コンサルティングの仕事は多岐にわたり、業務の効率化・医療品質の底上げ・カリキュラムマネジメント・患者の安全対策・新薬使用の候補プレゼン・新薬のヒアリングなど様々です。国や一般企業、教育機関や医療施設などから依頼されることが主で、1つのプロジェクトの単価も高い傾向にあるため、タイムパフォーマンスも良い案件が多くなります。

案件によっては直接依頼主のところへ出向くものもありますが、近年はZoomなどのツールを使用してオンラインで完結する案件も多くなりました。

クライアントのニーズに応えるために様々な分野の知識が必要になりますが、医師としての知識や実績は、医療コンサルティングで特に重要とされるため、報酬面だけでなくやりがいやコンサルティングの経験を積めるという点でもおすすめの副業です。

 

プログラミング

医師としての現場経験を活かせる副業として、プログラミングもおすすめの仕事候補です。

実際に医師として働いた経験を持ちながら、プログラミング技術を持つ方は非常に希少な存在であり、医療システムの開発や構築の際に重宝されます。

制作側は現場でどのような機能が求められているかなどを医師の意見を聞きながら開発を進められるため、企業からの需要は高いと言えるでしょう

医療分野以外で忙しくてもできる
副業5選

医療分野以外で忙しくてもできる副業5選

医師として勤務している場合、勤務先によってはなかなかまとまった時間を確保することができず、副業が難しいケースも珍しくありません。

また、医療分野以外で副業を行いたいと考えている方もいらっしゃいます。

この見出しでは本業が忙しく時間が取れない医師や、医療分野以外で副業を行いたい医師におすすめできる副業を紹介していきたいと思います。

株式投資

株式投資

株式投資は医師の副業として手軽に行える副業と言えます。

FXや仮想通貨などと比べるとリスクも低く、少額からでも行えるためハードルは低い副業です。

株式投資と聞くと頻繁に売買を行うイメージを持つ方も多いですが、購入した株を資産として持ち続け、配当金や株主優待などによって利益を得る方法で収入を増やすことも可能です。

ただし、株による配当金は年間で購入額の数%程度であるため、短い期間で劇的に生活を変えることはできません。

また、株購入のためにある程度の資金が必要になってくるため、即金で稼ぎたいと考える方にとっては不向きと言えるでしょう。

さらに他の投資に比べてリスクは低いものの、元本を失う可能性もあるため、株式投資における知識をしっかり身に着ける必要があります。

不動産投資

不動産投資

不動産投資はマンションの一室やアパート、一軒家を購入して家賃収入によって利益を得る副業です。

手元に資金がなくても不動産ローンなどで借入を行うことができる他、医師として勤務している状態であればローン審査にも通りやすくなります。

入居者を確保することができれば、毎月不労所得として家賃収入を得られるため、リスクに見合った大きなリターンを得られる副業と言えるでしょう。また、手数料を支払うことで契約の手続きや物件の管理は、不動産や管理会社に任せることができるため、自分で動かなければならない手間も解消することが可能です。

デメリットとして挙げられるのは、不動産購入によるローンなどの金銭的リスクです。

不動産購入後に入居者を上手く確保することができなければ、ローンの支払いによって負債を抱える形となります。

また、入居者が集まりそうな物件の見極めは初心者にとって難しいため、資産となり得る不動産を購入する難易度は高いと言えるでしょう。

施設運営

施設運営では医師として働く傍らで、副業として事業を営むことで収入を得ることができます。

無人販売や駐車場の運営、コインランドリーなど自分が直接現場で働かなくても営むことができるものがおすすめです。

自分で一から立ち上げることが困難である場合は、フランチャイズに加盟することでノウハウの継承や一連の流れをサポートしてもらえます。また、管理委託を行うことで自分が行う作業を減らし、副業の収入を得ることも可能です。

医師であれば銀行や公庫の借入審査が通りやすいため、開業資金が心許ない場合は利用すると良いでしょう。

注意しなければならないのは開業に資金が掛かる点と、開業する業種の見極めです。

需要のない事業を立ち上げても収入には繋がらないため、開業する地域の分析などは必須と言えます。

アフィリエイト

アフィリエイト

PCさえあれば場所や時間に捕らわれず、副業収入を得られるのがアフィリエイトです。

アフィリエイトは主に自分のサイトやブログ、SNSから紹介した商品を、ユーザーに購入してもらうことで売上の一部を受け取ることができる成果報酬型の副業になります。

楽天やAmazonなど日本で多くの方が利用している通販サイトでも導入されており、アフィリエイトに参加するための資格なども必要ないため、参入障壁は低いと言えるでしょう。

アクセスを集めることさえできれば、自分が働かなくても定期的に収入を得ることができる副業です。

デメリットとしてはアフィリエイトで収益が発生するようになるまでには時間が掛かる点と、アクセスが集まるようになるまでに無償で労力をかけなければいけない点になります。

また、アクセスが集まるようになっても商品購入に至るサイト構築が必要であるため、どのようにサイトを設計し運営していくかを、予め知識を深めて決める必要があります。

その他

忙しくてもできる副業にはその他にも以下のようなものがあります。

ポイントサイト

ポイントを貯め、貯まったポイントを現金や電子マネーなどに交換できるサービスを提供しているサイトをポイントサイトと呼びます。

ポイントが貯まる条件はサイトによって様々で、主に以下のような場合が多いです。

  • 動画広告を見る
  • アンケートに答える
  • サイト内のゲームに参加する
  • 指定のサイトにアクセスする
  • 指定アプリをインストールする
  • 有料サービスに登録し、支払った金額の一部がポイントに還元される

通勤中や休憩中など、ちょっとした空き時間に出来るため手軽に始められる副業です。

ただし他の働き方に比べて収入になる額は大きくないため、趣味程度と考える方が良いでしょう。

不用品販売

自宅で保管されている不用品をフリマアプリやオークションサイトなどに出品して利益を得るのが不用品販売です。

通常、事業所得などで20,0000円以上の利益を得た場合は確定申告が必要になりますが、不用品販売は生活動産の譲渡となるため、利益が20,0000円を超えても申告の必要がない点が特徴です。

自宅の片付けもでき、出品自体も手軽に行えるのもメリットと言えるでしょう。

デメリットは不用品自体が売れなければ収益に繋がらない点、定期的な収入にはなりにくい点が挙げられます。

また、売れやすくするために商品の写真の撮り方や商品説明文を考慮しなければならないため、その部分で手間がかかるのもデメリットと言えるでしょう。

医師が副業を探す5つの方法

医師の仕事をしながら副業を行うと決めたら、まずは自分に合った副業の募集や案件があるかを確認する必要があります。

この見出しでは医師が副業を探す方法についてそれぞれ解説していきたいと思います。

医師専門の求人サイトやエージェントに登録する

医師専門の求人サイトやエージェントに登録する

近年は医師専門の求人サイトやエージェントが増え、様々なサイトがWEB上で見つかります。

こうした求人サイトには正社員としての募集だけでなく、定期非常勤やスポットバイトの求人情報も掲載されていることが多いです。

医師専門の求人サイトやエージェントは、そのサイトの特色によって掲載されている求人が変わるのが特徴で、正社員に特化したものもあればアルバイトに特化しているサイトも数多くあります。

医師として働きながら副業としても定期非常勤などの医療関係の仕事をしたいと考えているなら、アルバイト募集の掲載数が多いサイトに登録しておくのがおすすめです。

医師専門のエージェントでは、医師の需要が高いため登録するサイトによっては、かなり多くの求人を紹介されることもあり、自分の希望に合った仕事を選びやすくなります。

医師が副業を探す際におすすめの転職サイトはこちら

医局から紹介してもらう

病院で勤務を行っていると、医局からアルバイトとして副業を紹介してもらうことができます。

自分のスキルや経験値でも無理なく働ける勤務先を紹介してもらえることがほとんどなので、自分の実力以上の働きを求められることがありません。そのため副業として働くことにプレッシャーを感じることなく、ある程度気楽に働けるのがメリットです。

ただし、医局からの紹介による副業で報酬の良い仕事は、そのほとんどを先輩医師などが対応しているケースが多く、研修が終わったばかりの医師や経験の浅い医師は若干時給相場の低い職場を紹介される場合が多いのがデメリットと言えます。

友人や知人から紹介してもらう

友人や知人から紹介してもらう

医師同士の繋がりや友人繋がりなどで副業を紹介してもらえるケースも珍しくありません。

医療業界で医師として働いていると自然と交友関係も広まるもので、他院の院長先生や同僚の先生から副業や案件紹介の声が掛かることがあります。

紹介の副業であれば求人情報から探すよりも仕事を請け負える可能性が高い他、自分が希望している条件などについても柔軟に対応してもらえる可能性が高くなります。

直接医療機関に問い合わせる

定期非常勤やスポットアルバイトなど、自分がやりたいと思える副業の内容が決まっている場合は、働きたい候補の医療機関などに直接電話やメールで問い合わせるのも有効な方法です。

職場によっては求人サイトには掲載をしておらず、公式ホームページにのみ募集概要を掲載していたり、求人を募集しているものの忙しくて募集ページを出せていない可能性もあります。

募集が出ていなくても問い合わせたら採用に至ったというケースも珍しくないため、副業の内容や働きたい施設に目星がついている場合は、直接連絡してみると良いでしょう。求人情報が掲載されていない施設に問い合わせをする場合は、採用後のトラブルを防ぐためにも働く条件などを明確に取り決めておくようにしましょう。

クラウドソーシングサイトに登録する

クラウドソーシングとはWEB上で仕事の募集と請負を行えるマッチングサービスであり、医師の副業としてだけでなく、多くのフリーランスが利用しているサービスです。

医療系記事の執筆・監修や医療系のプレゼンテーション作成など、医師としての知識や経験を活かせる仕事の募集や案件も多く、様々な仕事に副業としてチャレンジできます。

クラウドソーシングサイトにもサイトによって特色があり、大手サイトであれば案件も豊富なため、自分にできそうなものを選定して応募することが可能です。

クラウドソーシングサイトで募集されている案件は単価も幅広く、単価の高い案件になると難易度は上がる傾向にありますが、初心者のうちはある程度単価の低い簡単なものから始めて、実績を積んでいくのも手でしょう。

医師が副業する上で
注意しておきたいポイント

これまでは医師が副業を行う際におすすめの業種などをご紹介してきましたが、実際に副業を行う際には注意しなければならないポイントがいくつかあります。

この見出しでは注意すべき内容について解説していきたいと思います。

副業を始める前に勤務先の医療機関に問題ないか確認する

法律上問題がなくても、努めている職場によっては副業を禁止している場合や、申請をして許可を取る必要がある場合があります。

副業解禁によって多くの企業や医療施設で副業が可能になってきている近年ですが、全ての勤務先に当てはまるわけではありません。

会社や病院の規定に「副業禁止」とあるにも関わらず、それを無視して副業を行ってしまうと減給処分や最悪の場合解雇にまで発展することも少なからずあるため、副業を行う前に必ず相談するようにしましょう。

本業に支障が出ない範囲に留める

副業はあくまでも本業の合間に行うものであり、副業が本業に支障をきたしてしまうのは本末転倒です。

副業に熱を入れ過ぎてしまって、本業が疎かになってしまう懸念がある場合には、副業をセーブし、本業に支障が出ない範囲に留めるように心掛けてください。

本業に支障が出てしまうと、勤務先の評価が下がってしまうだけでなく、本業を禁止されてしまう危険性もあります。

医師として働きながら副業を行うのであれば、本業と副業のバランスはしっかりと考えましょう。

20万円以上の利益が出たら確定申告が必要

20万円以上の利益が出たら確定申告が必要国税庁のHPに記載されている「確定申告が必要な方」では、以下の要件に当てはまる場合は確定申告が必要とされています。

  1. 給与の収入金額が2,000万円を超える
  2. 給与を1ヶ所から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)の合計額が20万円を超える
  3. 給与を2ヶ所以上から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、年末調整をされなかった給与の収入金額と、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)との合計額が20万円を超える など

要件に当てはまっているにも関わらず確定申告を行わないと、脱税とみなされて追徴課税などの重い罰則を課せられる可能性があります。

医師として副業を行う場合は、必ず確定申告についても注意しておくようにしましょう。

副業収入が多い場合は節税対策も視野に入れる

医師として働きながらも副業収入が多く、所得が増えている場合は節税対策を行うことで税金を節約することができます。

個人事業主として開業し副業を請け負えば、事業所得として青色申告特別控除などを受けたり、副業のための交通費なども経費として計上することが可能です。

その他にも小規模事業共済などが利用できるため、サラリーマンとして副業を続けるよりも様々な面で優遇されます。

事業所得が増えるほど税務処理も複雑になりやすいですが、初めのうちは自分で勉強して節税対策を行うことで、税理士報酬なども節約することができます。

2024年以降は医師の時間外労働に上限が設定

以前より問題視されていた医師の長時間労働の環境を改善する目的から、202441日より全ての医師に対し、「医師に対する時間外労働の上限規制(36協定)」が労働基準法・労働基準法施行規則より適用されることになりました。

現在の規定では主な就業先である病院での時間外労働(残業)の部分のみに適用されていますが、2024年の上限規制では副業で働いた時間も規制の対象になることが分かっています。

ただし、当直勤務は労働時間が長いものの他の業務に比べると仕事量が少ない傾向があることから、当直の仕事は規制対象外となります。

※副業の勤務先が宿日直許可を得ている場合のみ

また、以下は厚生労働省のHPに記載されている内容を抜粋した表になります。

水準 内容
A水準
  • 「臨時的な必要のある場合」(休日労働を含む):年960時間以下
  • 36協定によっても超えられない時間外労働の上限時間(休日労働を含む):年960時間以下
  • 連続勤務時間制限(28時間):努力義務
  • 勤務間インターバル(9時間以上):努力義務

※適用となる医療機関:原則、すべての医療機関

B水準・連携B水準
  • 「臨時的な必要のある場合」(休日労働を含む):年1860時間以下
  • 36協定によっても超えられない時間外労働の上限時間(休日労働を含む):年1860時間以下
  • 連続勤務時間制限(28時間):義務
  • 勤務間インターバル(9時間以上):義務

※適用となる医療機関

  • B水準三次救急や救急搬送の多い二次救急指定病院、がん拠点病院など
  • 連携B水準医師の派遣を通じて地域医療を確保するために必要な役割を持つ特定の医療機関
C1水準・C2水準
  • 「臨時的な必要のある場合」(休日労働を含む):年1860時間以下
  • 36協定によっても超えられない時間外労働の上限時間(休日労働を含む):年1860時間以下
  • 連続勤務時間制限(28時間):義務
  • 勤務間インターバル(9時間以上):義務

※適用となる医療機関

  • C1水準初期研修医、専門医取得を目指す専攻医を雇用している医療機関

  • C2水準特定高度技能獲得を目指す医籍登録後の臨床従事6年目以降の医師を雇用する医療機関

全水準共通
  • 通常の時間外労働(休日労働を含まない):月45時間以下、年360時間以下

  • 「臨時的な必要のある場合」(休日労働を含む):月100時間未満

  • 36協定によっても超えられない時間外労働の上限時間(休日労働を含む):月100時間未満

  • 面接指導、必要に応じた就業上の措置:義務(時間外労働が月100時間以上となる場合)

※参照:厚生労働省「医師に対する時間外労働の上限規制(36協定)」

医師の副業に関してよくある質問

医師が副業を行うことに関して、様々な疑問や知りたいことがあるかと思います。

この見出しでは医師の副業についてよくある質問をまとめています。

それぞれの質問内容について解説していきますので、医師の仕事をしながら副業をお考えの方は是非参考にしてみてください。

国立病院・公立病院勤務は公務員になる?

国立病院や公立病院で勤務している全ての医師が公務員とは限りません。独立行政法人と呼ばれる法人格を有している場合、国立病院や公立病院で勤務していても公務員ではないケースがあり、その際は副業を禁止する法律は適用されません。

ただし、独立行政法人は4つの種類に細分化されており、該当する独立行政法人によって勤務する人の身分が変わるため注意が必要です。

 一般地方独立行政法人

公立病院や公立大学法人などが当てはまり、就業規則に副業禁止である旨が含まれていないこと、法人役員でないことの両方に該当すれば副業を行うことが可能です。

特定地方独立行政法人

こちらで勤務している場合は身分が地方公務員として扱われるため、法人役員であるなしに関わらず、副業を行うことは法律で禁止されています。

独立行政法人

国立病院や国立大学法人などが当てはまり、一般地方独立行政法人と同じく法人役員でないことと就業規則が副業禁止としていなければ、副業を行うことが可能です。

特定独立行政法人

特定地方独立行政法人と同じく、法人役員でなくとも法律で副業が禁止されています。

副業すると勤務先の医療機関にバレる?

副業を行うと例年までの納税額との差が生まれるため、勤務先に副業がバレるケースが多いです。特に住民税の仕組み上、年末調整で納税額の増減が発生し、経理の方から指摘を受けることがほとんどです。

また、他に副業がバレるパターンは、年間に200,000円以上の副業による収入があったにも関わらず、確定申告を行わなかった場合に税務署から指摘が入る場合と、第三者による密告で判明する場合があります。

しかし、勤務先で副業が禁止されていないのであれば、そもそも副業を隠す必要もありません。

勤務先にしっかりと相談した上で副業を行い、無駄なトラブルは避けるようにしましょう。

求人サイトに登録するなら複数登録した方が良い?

副業を探すために医師専門の求人サイトやエージェントを利用することがあると思いますが、複数登録することをおすすめします。求人サイトにはそれぞれ特色があり、1つの求人サイトだけの登録では、自分が希望する条件に当てはまる求人や案件が見つからないことも多々あります。

ある程度自分に合いそうな求人情報が掲載されているサイトがある場合は、どんどん登録しておき、たくさんの選択肢の中から自分に合う副業を探す方が効率的です。

また、エージェントには細かく自分の希望を伝えておくことで、自分に合った様々な求人を紹介してくれます。

働きたいエリアや働き方で絞り込んで検索ができるサイトが多いので、ある程度条件を絞り込んだ上でサイトに登録し、比較検討すると良いでしょう。

まとめ

今回は医師の副業について、おすすめの職種や注意点、実際に医師がどの程度の割合で副業をしているかなどを解説させて頂きました。

医師にとって副業は昔から身近な存在であり、今後も需要があり続ける可能性も高いものです。

副業をしたいと考える理由は様々ですが、せっかく副業をするなら自分の希望や条件に合う仕事をするのが一番です。

医師として副業をお考えの方は、効率よく副業を探すためにも、求人サイトやエージェントを利用してみましょう。

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参考記事:医師におすすめの転職サイト
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参考文献

厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン」
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000192844.pdf
労働政策研究・研修機構「勤務医の就労実態と意識に関する調査」
https://www.jil.go.jp/institute/research/2012/documents/0102.pdf
国税庁:確定申告が必要な方
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki2017/a/01/1_06.htm
厚生労働省「医師に対する時間外労働の上限規制(36協定)」
https://www.mhlw.go.jp/content/11201250/000859949.pdf

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